このブログはインスタライブの要約記事です。
こんにちは、ラベールミラクリニック院長の新井です。
今回の記事では、ヒアルロン酸注入治療における「違和感のない自然な仕上がり」と、「実感できる確かな変化」の両立がいかに難しいか(ジレンマ)、そしてそれを解決するための重要な要素である「バランス」と「時間軸」の考え方についてお伝えします。
本記事のまとめ
- ヒアルロン酸注入は、変化の量や方向性を細かくコントロールできる優れた治療です。
- 全体の「バランス」を追求して自然に仕上げるほど、患者様ご自身では変化を感じにくくなるというジレンマがあります。
- 逆に、1箇所のパーツだけを極端に変化させると、違和感や「バレる」リスクが高まります。
- ゆっくりと変化させる「時間軸」を取り入れることで、周囲にバレることなく、確実な若返りを実現することが可能です。
- 唇のヒアルロン酸注入においても、パーツ単体ではなく、お顔全体のバランスを見ることが美しい仕上がりの鍵となります。
それでは、ヒアルロン酸注入の奥深い世界について、詳しくお話ししていきましょう。
ヒアルロン酸注入のメリットと、そこに潜むジレンマ
当院は名古屋でヒアルロン酸やボトックスの注入治療を専門的に行っております。 ヒアルロン酸を打つことによって、お顔の輪郭を整えたり、骨格的に若返らせたりすることが、今の時代は可能となっています。
ヒアルロン酸注入には様々なメリットがありますが、その1つに「治療の幅や変化量を細かく設定できる」という点があります。 「1歳、2歳だけふんわり若返りたい」というご要望から、「15歳くらい若返りたい」というダイナミックな治療まで、自在に対応できてしまうのです。
また、変化の方向性についても、「誰が見ても変わったとわかるようにしたい」という方から、「誰が見ても、家族にすら絶対にバレないようにしたい」というスーパーナチュラルな変化をご希望の方まで、幅広く選ぶことができます。
バランスを整えるほど、変化が分かりにくくなる矛盾
ヒアルロン酸注入を受けられる患者様は、どちらかと言えば「周りの人に治療したことがバレないような、ナチュラルでふんわりとした変化」を好まれる傾向が多いように感じます。
しかし、ここに大きなジレンマが存在します。
誰が見ても違和感がないように、顔全体のバランスを綺麗に整えれば整えるほど、今度は「あまりに変化がナチュラルすぎて、変わったかどうかわからない」という感覚に陥りやすいのです。 かと言って、変化がはっきりと分かるように治療をすると、「誰かにバレてしまうのではないか」という不安が出てきてしまいます。
違和感なくバランス良く仕上げようとするほど、変化が少なく感じてしまう。 これが、注入治療における難しい矛盾であり、私が日々の診療で直面しているジレンマでもあります。
変化量とバランスの関係性を紐解く
このジレンマを少し数学的に、グラフをイメージして考えてみましょう。 縦軸に「変化量」、横軸に「お顔全体のバランス」を取ったとします。
| 治療のアプローチ | 特徴とリスク |
| バランスを無視した大きな変化 | お顔全体のたるみは置いといて、鼻だけを極端に高くしたり、ほうれい線を徹底的に消す治療です。変化は大きいですが、違和感が出るリスクがあります。 |
| 変化量は小さく、バランスを追求 | ヒアルロン酸をお顔全体に細かく注入するような治療です。ほぼバレないほどの変化ですが、お顔全体のバランスは非常に良くなります。 |
| 違和感のないちょうどいいゾーン | 適度な変化量と、良いバランスを両立したゾーンです。ヒアルロン酸注入が最も得意とする、違和感なく若返るポイントです。 |
患者様の中には、「一気に変わりたい!」とおっしゃる方もいらっしゃいます。 しかし、実際にその「変化の大きいゾーン」まで一気に治療を進めてしまうと、「やっぱり変わりすぎてしまって、周りにバレるのが怖い」と不安になってしまうケースも少なくありません。
患者様の本音としては、実は「バランス良く、違和感のない変化」に留めておくのが正解だった、ということも多々あります。 そのため、事前のカウンセリングで、どこをゴールにするのかをしっかりとすり合わせることが非常に重要なのです。
バレずに若返るための「時間軸」という魔法
さらに話をややこしく、かつ面白くするのが「時間軸」の存在です。 ヒアルロン酸注入は、変化の「スピード」も選ぶことができます。
例えば、最終的にかなり大きな変化を出したい場合でも、1回で一気に仕上げるのではなく、10段階くらいに分けて少しずつ、少しずつ治療を進めていくという方法があります。
このように時間軸をゆっくりとコントロールすることで、最終的にはかなり大きな変化をしていたとしても、普段から会っている周りの人は見慣れていくため、全くバレないという現象が起こります。
院長自身の顔で実証する「時間軸」の効果
実は、私自身の顔もそうです。 私は10年ほどかけて、少しずつ自分の顔をアップデートしながら治療を続けてきました。
もし、10年前の私の顔から、今の顔へと「1回」で変化したとしたら、先週会った人からは「ちょっと顔変わってるじゃん!」と100%バレてしまいます。 しかし、10年かけてじわじわと変化させてきたため、その間ずっと私を見ている周りの人は、私が変化していることに気づきません。
ところが、大学の同級生など、10年ぶり、20年ぶりに会う人から見ると、「お前、なんかあんま変わってないな!(若々しいな)」と驚かれます。 これが、変化のスピードをコントロールする「時間軸」の力です。
「バレたいのか、バレたくないのか」 「バレてもいいから一気に若返りたいのか」 「バレないスピードで、確実に若返りたいのか」
ヒアルロン酸注入は、ご自身の本当の希望に合わせて、変化の程度やスピードを自在に操ることができる、非常にポテンシャルが高く奥行きのある素晴らしい治療です。
インスタライブでお答えしたご質問
Q. 唇のヒアルロン酸、少し違和感なくボリュームが欲しいのですが、どんな形が理想だと思いますか?
A. 理想の形を考えるにあたって一番大切なのは、「誰にとっての理想か」ということです。治療をする私のセンスだけで決めるものではありません。患者様がなぜ治療をするかといえば、若く見えたい、綺麗に見えたい、可愛く見えたいからですよね。
では、どういう形が「綺麗」で「可愛い」のか。実はこれは感覚だけでなく、医学的・科学的にしっかりと研究されています。例えば、上唇と下唇の厚みのバランス(一般的に上:下=1:1.6程度が良いとされます)や、下唇の形、真ん中のラインをどう作るかなど、多くの人が平均的に「美しい」と感じる統計学的なバランスが存在します。また、欧米人とアジア人でも好まれる形は異なります。まずはそういった基本となる美しい唇の形をベースにしながら、「少しアヒル口のようにしたい」「M字を強調したい」「下唇をぽってりさせてセクシーな印象にしたい」といった、ご自身の希望を掛け合わせていきます。
さらに、自分にとって理想のリップが見つかったら、それが「お顔全体のバランス」に合っているかを計算して設定していきます。唇だけの問題ではなくなってくるのですね。全体との調和が取れて初めて、本当に違和感のない美しい唇に仕上がります。
Q. 唇ヒアルロン酸、バランスも考えると唇以外どこへアプローチするのですか?
A. 先ほどの説明にも繋がりますが、唇のバランスを取るためには、実はお顔全体を治療することになります。目も鼻も唇も、1つのパーツの大きさや形を美しく見せるための基準となるのは「お顔全体」です。
ですので、お顔全体のバランスを合わせ込んでいく必要があります。極端な言い方をすれば、唇を美しく見せるために、お顔全体のバランスを治療するのです。お顔全体を構成する一部として唇があります。ことわざに「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、美容医療においては、木(唇などのパーツ)を育てながら森(お顔全体)も同時に整えていくような、ミクロとマクロの両方の視点をリンクさせる治療が不可欠です。
例えば、お顔全体が少し痩せてたるんでいる状態なのに、唇だけがブルンと厚みを持っていると、どうしても違和感が出てしまいます。お顔全体がリフトアップして若々しい立体感を取り戻し、そこに若々しいリップが備わることで、初めて違和感のない自然な美しさが生まれます。さらにお話しすると、お顔全体のバランスが整って10歳若返ると、今度は「体」とのバランスも重要になってきます。面白いことに、お顔が若返って気持ちが明るくなると、無意識のうちに選ぶ服装が明るくなったり、所作が若々しくなったりと、全身から若さが溢れ出るようになる患者様が多いのです。そういった前向きな変化を見られるのも、私にとって治療をしていて本当に楽しい瞬間です。













