たれ目院長ブログ 〜アゴ先のセンターがズレてないけどズレてる、こういう場合の治療法は〜

先日の患者様、一度ヒアルロン酸注入治療をした後の追加治療のタイミングで、アゴ先の中心が右にズレているのが気になると言われました。

よく見てみると確かに右にズレているように見えなくもない、でも顎先の最も尖った部分はどう見ても顔のセンターライン上にある。さてさてどうしたものか…

このように左右差がある場合や中心がズレているとなった場合には、まず本当にズレているのか、左右差があるのかを見極めます。本当にズレや差があればそれを修正していきます。次に、物理的にはズレは無いのにそう見えてしまう場合にどうするか。

以前から人の目の錯覚効果、視覚効果について話をしています。そしてヒアルロン酸注入治療はその錯覚、視覚効果すらもコントロールすることができることも。その領域になってくると、目的はメイクの効果と似てきます。

今回の患者様は、何度見ても正面から見るフェイスライン、アゴ先のズレはありませんでした。しかしよく観察してみるとオトガイ筋という筋肉の動きに左右差があり、結果的に顎に右側が膨らができることで顎先が右に寄って見えるという錯覚が起きていることに気づきました。

また、左の顎のラインが右に比べてわずかに背中方向に奥まっており、それによって左側に影ができ、さらに顎先が右に寄って見える原因も重なっていることを見極めました。メイクでいうハイライトとシャドーの関係と同じで、明るい部分は高く見え、シャドーの部分は低く、窪んで見えるわけです。

左の顎のラインが奥まっていることは正面から見ているだけでは気づきません。正面から見たラインに左右差は無いためで、斜めや下からなど、色々な角度から観察して初めてわかるところです。また、筋肉の盛り上がりも写真ではわからず、様々な表情を観察していると見えてくるポイントで、診察は常に多角度から観察し、表情の変化も捉えることが大事なことを再確認します。

治療としては、

①左の顎のラインをわずかに前へ引き出し、影ができないようにする。

②右のオトガイ筋の動きを弱める。

③左のオトガイ筋の膨らみをわずかに足して右側に形を近づける。

としていきます。①は、前から見たラインは変わりませんが、影が無くなることによって左右の顎のラインがそろって見えてきます。

②は、ボトックスを使っても良いのですが、患者様がボトックスを希望されなかったためヒアルロン酸で同様の効果が出るように注入していきました。部位によっては同じ目的を異なる方法で治療できるのです。治療の引き出しを多く持つことも大切です。ヒアルロン酸でどうやってボトックスの効果を出すのか、これは企業秘密…、というのは冗談で、ヒアル注入のトップクラスのドクターなら既知の通り、表情筋の動きをヒアルロン酸で機械的に抑えることでボトックスと同様の効果が得られることを利用します。

③はおまけの治療で、①と②の治療でほとんど改善していましたが、皮膚のちょっとした膨らみが右側に比べて左側に足りない部分があり、そのわずかな膨らみの差を無くすために左側の皮膚にちょっとした膨らみを作ります。本当にちょっとした膨らみであり、決して顔を大きくするような量ではありません。

治療終了後に鏡を見てもらい「すごい!」、と一言。この瞬間こそが注入治療をしていて楽しい瞬間の一つ。患者様の悩みを改善するだけでなく感動してもらえる、そこまでいけるのもヒアルロン酸注入治療ならではと思います。

 結局この方は、アゴ先に注入することなくセンターのズレを治すことができました。

 

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