たれ目院長ブログ 〜注入治療においては、カウンセリングもアセスメントも治療の一部です〜

先日のブログで注入治療は自由度が高過ぎるが故に難しいことをちょっと書きましたが、複雑な治療となっている要因は他にもあり、それを疎かにしていると治療が思ったほど上手く進まないことがよくあります。

従来の方法と異なり、新しい注入治療はとにかくカウンセリングが大事。ここで言うカウンセリングはカウンセラーが患者にセールスするようなものではなく、医師が診察の中で行う説明です。患者様の顔を若くするのか可愛くするのか、丸くするのか面長にするのかシャープなラインにするのか表情を優しくするのか、その他の方向性も含めてカウンセリングで方向性を決めていきます。

さらに、どの程度治療を行うのかも決めなくてはいけません。若返りの方向であればイメージとして、マイナス5歳で十分なのか10年、15年前のお顔に戻すのか、希望は人それぞれです。治療したい程度によって必要な治療量も部位も変わりますし、バランスを崩さないように治療するためにはなりたいイメージに合わせて完全オーダーメイドで治療プランを考えなくてはいけません。

このカウンセリングは皆さんの想像以上に時間が必要です。というのは、話し合いの中で変化する患者様の表情を観察し、動きの癖や筋肉、脂肪の配置を読み取り、施術する時にただ単に注入するのではなくてそういった癖や顔の特徴に合わせて細かく微調整しながら注入するためです。

また、患者様自身がなりたいイメージというのがまだぼんやりとしか持っていなかったり、そもそも老けて見える、顔が大きく見える原因などのマイナス要素に気付いていない場合もあります。そうすると、顔を小さく見せたい時には逆に今が大きく見えてしまう原因というものを見極めて、患者様自身にもそれを理解してもらう必要があります。老けて見える原因も法令線やマリオネットラインだけではなく、顔全体に散らばっているサインがあり、それらを一つずつ丁寧に改善していくことが結果的に顔全体をナチュラルに若返らせることになることも理解してもらいます。

患者様がなりたいイメージがぼんやりとしたままで、マイナス要因をあまり意識しないまま治療をすることはリスキーで、せっかく治療をしてもこんな風になるとは思ってなかったと患者様が満足されず、お互いに悲しい結果となることがあります。

患者様が気付いていなかったマイナス要因を認識していただき、それによってなりたいお顔のイメージを明確に持っていただくためにはやはりある程度の時間がかかります。それはだいたい30分から時には1時間以上かかることもあるほど。おそらくそれだけかけてできることを5分で完了するのはまず無理だと思います。

しっかりと時間をかけたカウンセリングで患者様の真の悩みを掘り出して、治療の方向性、程度を明確にしたあとは、治療プランの作成、つまりアセスメントに入ります。治療プランは患者様の顔のどこに、どの程度の治療をすることによって決めたゴールのお顔に近づけられるかを明確に書き出したもので、これによって必要な治療が患者様にもわかりますし、だいたいの費用もわかってきます。

この治療プランは当然ドクターが作成するわけですが、治療プランにはドクターの考える方向性、患者の顔をどうしたいか、どうできるかという意思が入りますので、それを見るだけでドクターの頭の中が読み取れてしまいます。さらにそれだけでなく、どの程度の治療ができるのかという技術レベルも読み取れてしまいます。

 

注入治療をしているドクターの中で、このような治療プランを作成しているドクターは意外と少ないようです。私は初期からこのようなスタイルでやっているのであまり疑問に感じたことはありませんが、逆に治療プランを作成しないでどうやって注入治療を進めていくのかちょっと不思議に思います。

特に決まったパターンもなく、制限もなく、白紙のキャンバスに絵を描くような自由度の治療である注入治療は、この治療プランこそがキーだと思っています。治療プラン作成なしに治療を進めることは地図を持たずに森の中をさまようようなもので、途中で方向を見失ってしまい、どうしたら良いのか、そもそもどうしたかったのか自分でもわからなくなってしまった患者様も実際にいらっしゃいます。

私はセミナーなどで注入治療を料理に例えてよく言います。他の治療は基本的にジャンルが決まっていて、例えばイタリアンというジャンルが決まっている中で決めるような感じですが、注入治療はそもそも方向が決まっていないので、まずはどのジャンルを攻めるかから考え始めないといけません。言い換えればどのジャンルでもいけるわけです。もちろん程度の限界はありますし、あくまでざっくりとしたイメージの話です。(注入治療が全ての治療をカバーできるという意味ではなくて、お顔を色々な方向性へと変化させることができるという意味です。)

注入治療を料理に例えるとすると、ドクターは料理人で患者様はお客様です。もしお客様を最も満足させようとする時に、世界で一番のフレンチを作れるシェフが腕を振るって料理を出したとしても、お客様が食べたかったのが寿司だったとするとフレンチはハズレです。せっかく世界一のフレンチであってもお客様のニーズを外したら満足させることはできません。

お客様に最も満足してもらうためにすべきことは腕を磨くことでも最高の食材を仕入れることでも仕込みに時間をかけることでもなく、まずはお客様が何を食べたいのかをしっかりと聞き取り、読み取ること。そこから始まります。

注入治療に置き換えるとそれはやはりカウンセリングにあたり、そこでわかった患者様のニーズに合わせて初めてメニューを決める、つまり治療プランを作成するのです。自分の得意なメニューをお客様に押しつけるのはいけませんし、本当は食べたくなかったものを出してしまうのはもっとダメです。

でもしっかりカウンセリングして正しい治療プランを作成しないと、お客様に必要もなくて食べたくもなかった料理を提供することになっちゃうのです。注入治療の流れの一部でもあるカウンセリングと治療プランを疎かにする、もしくはその重要性に気付いていないと、意外とそうしてしまっていることが多いと思います。

カウンセリングと治療プランが治療において大変重要な役割を持つ、そこがまた注入治療を複雑に、難しくしている要因になっていると思います。

 

 

 

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