ヒアルロン酸治療の合併症をご存知ですか?
以前にも合併症について書いたことがありますが、あまりに患者さんに知られていないのでまた書こうかなと。
私はヒアルロン酸治療を希望する患者さんには全員、合併症のリスクがあることを説明します。
今まで他のところでヒアルロン酸治療受けてきたけど、そんなの聞いたことないって患者さんやサラッとしか聞いてないからそんな怖い合併症とは思ってなかった患者さんも多くいるのが現実です。
いくつかある合併症の中で1番起きてしまったら困る合併症は動脈塞栓です。
動脈塞栓とは、
動脈に誤ってヒアルロン酸が入った場合、血液の流れを阻害してしまい、その動脈が栄養する皮膚だったり臓器だったりを壊死させてしまう合併症です。
最悪の場合は皮膚壊死欠損、失明、脳梗塞なども起こり得ます。
私自身は塞栓を起こしてしまったことは今のところないので実体験はないですが、実際に塞栓が起きたというのも聞いたことありますし、新井先生の元には塞栓の相談がちょこちょこきていたりするので、すごい頻度が低い合併症ではないと思っています。
塞栓のリスクは治療をする限りは0にはできません。
ただ、その可能性を限りなく低くする努力は施術者として心がける必要があります。
危ない血管の走行などの解剖の勉強、陰圧をかけて血管内に入っていないことの確認、できる限り低圧での注入、丁寧な操作、安全な製剤や器具の使用などが大事です。
また合併症が起きてしまった時の対応も念のためにしっかりしておくのも大事です。
先日ある先生に、もし塞栓が起きてしまったらヒアルロニダーゼをどう使ったらいいかを質問されました。
実は今までも何人かの先生に、塞栓が起きてしまった場合の対応方法を質問されたことがあります。
私は新井先生の元で勉強してきたので、対応方法は頭に入っていてそれが当たり前だと思っていたのですが、意外と対応方法を知らずに施術している先生もいるのだなと思いました。
塞栓が起きてしまったら、一刻を争う対応をしなければいけないです。
なので事前に勉強しておいた方が、患者さんのためにも自分のためにもいいと思います。
(塞栓が起きてしまった時の対応について詳しく知りたい先生がいらっしゃったら、気軽にクリニックやインスタに連絡してきてください。ラベールのどのドクターでも大丈夫です。定期的に行っているドクター向けのセミナーでもお伝えしています。)
ラベールではもしもの時のために、十分量のヒアルロニダーゼを常備しています。
合併症があってもなくならない治療ということはヒアルロン酸治療がいい治療ということでもあると思います。
合併症が起きる確率をできる限り下げ、起きてしまった時の対応をきちんと勉強しておき被害を最小限にする、施術前に起こり得るかもしれないリスクについて患者さんに説明する、のは必須だと私は思っています。
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