たれ目院長ブログ 〜他院で入れたヒアルロン酸をも活かす治療。溶かすだけが選択肢ではありません。〜

ヒアルロン酸注入治療を専門としていると、他院で受けたヒアルロン酸についての相談や溶解治療を希望して受診される患者様が一定数いらっしゃいます。問い合わせや相談だけではわからないことも多いので一度しっかりと診察させてもらってから治療の提案をするようにしています。

ご存知のようにヒアルロン酸は、ヒアルロニダーゼという薬で溶かすことができます。しかし、ヒアルロニダーゼ自体にもアレルギーのリスクがあるため、ヒアルロン酸を入れてみて気に入らなかったら溶かそう、というほど気軽に考えるのは避けた方が無難です。(そもそもヒアルロン酸を注入する時点で絶対に溶かすような変な形にならないように注入する!、ぐらいの気合いと覚悟がドクターには求められると思いますが、どうしても思い通りにならないこともあります。)

当院に相談に来ていただいた場合、すぐにヒアルロン酸を溶かすべきかどうかをよく診てみます。注入されたヒアルロン酸によって顔のバランスが崩れていたりすると、一見してもう溶かすしかないと思ってしまいますが、ヒアルロン酸の特徴や治療の仕組みを知っていれば修正できることもあります。

最近増えているのが額への注入後、目が開かなくなり顔つきが変になってしまったという状況。注入治療が広まってきたおかげか注入された層は間違っていないのですが、入っている位置が悪く、段ができたり凸凹でどう見てもキレイな丸いおでことは言い難い形に。それだけでなく、ヒアルロン酸が眉を下へ押し下げて、リフトアップどころか逆に上瞼を押し下げている状況に。でも注入されたクリニックではその形で問題なく、それ以上どうしようもないと言われるそうで。

これは、入っている層が正しくてヒアルロン酸製剤が質の良いものであれば、溶かさなくてもモールディングマッサージで形を整えることができます。外から圧力を加えて、ヒアルロン酸を正しい位置まで移動させます。注入されてから数ヶ月経っていても可能です。この処置だけで綺麗な形に整え、目の開きも軽くなり、顔の印象がグッと改善する方もいます。

ただ、マッサージとは言っても結構力が必要で、ヒアルロン酸もそう簡単には移動しませんので汗かきながら力一杯ヒアルロン酸を押しながら処置します。想像以上に大変な処置ですが、溶かさずにそれだけで改善すれば無駄なリスクを避けられますし、なにより患者様が喜んでもらえるのが嬉しい。

また、モールディングマッサージ以外にも、足りない部分に注入してちゃんと綺麗にしてあげる修正法もあります。他院で注入されたヒアルロン酸によって変な顔になったという場合、本当に溶かさないと変なのか、治療が中途半端で足りなくて変なバランスとなっているのかをまず見極めてあげることが大事です。

入っているヒアルロン酸が必ずしも悪い位置ではない場合、足りない部分の治療をしてあげることでちゃんと綺麗になる場合もよくあります。この場合、ヒアルロン酸注入の失敗ではなく、正しい治療がされていない状況と言えます。

実際にはこのパターンが多い印象で、入っているヒアルロン酸を活かしながら正しい治療を進めていくと変に見えていた部分が気にならなくなり、顔全体が綺麗に整ってきます。修正というよりは足りない治療をして、注入治療を完成させてあげる感じ。顔はバランスが命ですから、最終的には必要な部位であっても部分的な注入治療のみではかえってバランスを崩し、変な顔になってしまうということ。

これはまだバランスを考えたナチュラルな注入治療が広まっていないことによると思っています。部分的な治療、ただシワに注入するだけの治療がまだまだ多く行われているようです。いつも言うことですが、顔は見えない部分で骨が萎縮し、筋肉や靭帯、脂肪、皮膚は互いに引っ張りあったりして影響し合っており、皮膚表面のシワやたるみは結果的に見える症状であってそこだけの問題ではありません。

一つ治療をするとそこに関連する部分にも必ず影響を及ぼします。バランスを崩さない治療をするためにはそれらの組織の影響、関連性も考慮しながら進めなければなりません。局所的な治療では全体のバランスを整えることはできず、かえって崩れるリスクを常に考える必要があります。

どうしても溶かさなければ修正できないヒアルロン酸に関してはやはりヒアルロニダーゼによる溶解治療を最終的に選択しますが、溶かすことなく修正できたりちゃんとした注入治療を追加してあげることで綺麗になるのであればそれに越したことはありません。不必要な溶解治療は無駄な費用とリスクがありますから。

 

 

 

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