ヒアルロニダーゼのブログで、ヒアルロン酸を注入する深さがポイントとなると書きましたが、「ヒアルロン酸を注入する深さ」とは?。
これは最新のヒアルロン酸治療の根幹に関わるポイントで、話し出すと長くなってしまうのですが簡単に説明しますと、従来のヒアルロン酸治療は主に皮膚の浅い部分に注入して、肌の凹凸や溝を埋めてふっくらとした表情にして肌表面を滑らかにする治療でした。それに対して、皮膚の下の脂肪の下の筋肉のさらに下、そこまで深いところにヒアルロン酸を注入し、骨吸収によってできた凹みを土台から持ち上げてふっくらとさせるのが最先端治療です。
以前からこの治療を行っていたドクターもいるのですが、世界的な形成外科の権威であるドクター、Dr.デマイオがアラガン社と共同で、この深部に注入する治療に適したヒアルロン酸を開発したことでより広く行われるようになりました。Dr.デマイオはさらにその注入テクニックをまとめ、「MD-CODES」として発表しました。これは画期的なことで、美容医療ではクリニックごとに独自の技術や知識を門外不出として、あまり共有しない傾向があるのですが、MD-CODESはそれをまとめ、誰もが参照して使えるようにしたのです。
ヒアルロン酸注入はプチ整形と呼ばれることもあるくらい簡単に受けられて、それでいて効果の高い治療ですが、実は副作用はプチではなく、血管内に注入してしまうと血流を悪くさせたり、最悪の場合は血管が詰まって皮膚が壊死することもあります。もちろんそうならないように、施術するドクターは人の顔の構造をしっかりととらえ、重大な合併症を避けるようにして行うのですが、その技術はドクター間でも企業秘密とされることが多かったため、習熟度が低くて勉強の不足しているドクターは合併症の確率が高かったものでした。
そして、例え危険を避けながら施術ができたとしても、注入治療はどこにどれだけの量を注入するかで仕上がり、バランスが変わってきます。その技術もまた企業秘密とされてきました。ところがMD-CODESはその技術を、リスクと効果を高いレベルでバランスされたテクニックとして共有できるようにしたのです。どのドクターでもある程度研修すると安全に行え、それでいて効果が高いことが驚きでした。安全マージンを取り過ぎると効果は下がり、効果を求めすぎるとリスクが高くなる、そのちょうどよさがMD-CODESの肝だと思います。
もちろんMD-CODESだけではアドバンスな治療には足りませんが、それをベースに治療を組み立てることは注入治療を習得したいドクターには有効です。私はMD-CODESの考え方に共感し、アラガン社と協力してそれを広める活動も行っております。より安全により効果的な治療を行えるドクターが増え、美容医療の底上げにつながれば良いなとの思いで。当院ではマイナス20歳を目指す治療の時はアドバンスなテクニックを使用しますが、より上を目指し、自然な仕上がりを目指すドクターには惜しみなくその知識やテクニックを披露して、情報も共有するようにしております。
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ラベールミラクリニック
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