たれ目院長ブログ ~ピーリング治療の誤解。効果は?副作用は?~

図解

何かと誤解されることが多いピーリング治療ですが、丁寧に説明すると皮膚の基本的な治療であることをご理解していただけます。

 

 

皮膚は内側から外へ向かって細胞が生まれてきて、毎日絶えず入れ替わることによって良い状態を保ちます。新陳代謝、皮膚のターンオーバーとも呼ばれ、そのサイクルは顔で焼く30日。つまり、今の肌と30日前の肌は同じように見えて全く違う細胞が並んでいるのです。家のブロック塀は一度作ったらあとは古くなるだけで、崩れてきたらようやく作り変えますが、人間の細胞は毎日絶えず生まれ変わって、常に最新状態を保とうとするわけです。人の身体は知れば知るほどすごい仕組みですね。

 

ただし、そのターンオーバーは年齢を重ねると衰えてきます。30日で新しい皮膚に生まれ変わるはずが、40日、50日と伸びてきて、古くて機能の衰えた細胞が表面に残り、それによって保湿力やバリア機能が低下します。そうなると皮膚は悪循環で、乾燥が強くなり、炎症を起こしやすくなり、その炎症によりまたバリア機能が低下し、炎症が強くなる…。また、炎症によりシミができやすくなり、それを隠すためのコンシーラーがまた肌を刺激し…、というように、肌がどんどん荒れる方向へと進むプロセスをどこかで食い止めてリセットしなくてはなりません。

 

その肌のリセット治療の一つがピーリングです。古くて機能の衰えた細胞をピーリングでどかすことで新陳代謝を促進し、若くて元気な細胞を表面に出やすくします。以前のピーリング剤と違って最新のピーリング剤は、赤みやヒリヒリが抑えられています。顔にピーリング剤を塗布し最初は5分待つのですが、サリチル酸マクロゴールピーリングは5分待てないという人はいませんでした。

 

古い角質とはいえ皮膚の一部をどかすので、ピーリング治療後の2,3日はちょっと乾燥しやすくなりますが、その後元気な細胞が産生せれてくるとかえって保湿力は向上し、ハリが出てきます。一度ピーリング治療を行うと肌の再生を待つために最低でも1週間は次の治療まで時間をとるのがよく、当院では2週間の間隔をあけて次回のピーリング治療を行うようにしています。集中的に治したい場合は2週間毎に治療し、3カ月間隔で効果を判定していきます。肝斑や炎症性色素沈着などはレーザーは原則禁止のため、内服とこのピーリング治療、導入治療を続けて行い、薄い方は半年、濃い方でも1年ほどで改善していきます。

美肌ケアとして行いたい場合はもう少し間隔をあけて、例えば1カ月に1度くらいピーリング治療を行うと肌のざらつきがとれてハリも出て、つるっとした白肌になります。

 

 

逆に皮脂を気にされている方などで多いのは洗顔のし過ぎによってターンオーバーが早くなり過ぎて、肌の表面にまだ未熟な細胞が並んでいる場合もあります。若い方で自宅でピーリング石鹸やスクラブ洗顔を行い過ぎていることもあります。この場合は洗顔方法を改めて、肌を休ませながら正しいケアをすると落ち着いてきます。

 

痛みも赤みもほとんどなく、それでいて美肌、美白の基本治療であるピーリング、悪いイメージを払拭してもらえたらいいなと思っています。

 

 

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ラベールミラクリニック

〒460-0008

愛知県名古屋市中区栄1-3-3 ヒルトンプラザB1

052-253-8155

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