Melasma肝斑

肝斑

肝斑とは

肝斑

両側の頬に出現するやや大きいシミです。目の周囲に発生することが多く、両頬にやや広範囲にわたり境界のはっきりしない色素沈着が特徴です。形は様々で、円形の単純なシミとは異なります。

原因・症状

紫外線

肝斑はシミの一種ですが、女性ホルモンが大きく関っており、女性特有のシミと言えます。女性ホルモンが変化する出産、授乳を機に増加し、60代以降に薄くなる傾向があります。また、紫外線の影響も受けやすく、夏に濃くなり冬に薄くなるなど紫外線量によっても変化します。

男性の肝斑

肝斑は女性ホルモンの影響を受けるため女性に多い疾患ですが、男性であっても発生することはあります。ただし、男性は女性ホルモンが少ないため、女性に比べると発生数は少ないです。治療は男性であっても同じです。

肝斑の治療

薬品

原則、薬の治療のみとなります。体内で色素を壊し、予防する働きを持つビタミンCとトラネキサム酸を内服や導入により摂り入れ、皮膚の美白剤であるハイドロキノンを塗布します。薄い肝斑であれば半年、濃い肝斑でも1年ほどの治療で改善効果がみられます。治療中は紫外線対策を継続して行うことも治療の一環となります。

レーザー治療

YAGレーザーなどのシミ除去レーザーは、一旦は改善しても原因が女性ホルモンのため再発しやすく、治療前よりも炎症により濃くなるリスクもあるためレーザーでの除去はできません。唯一、レーザートーニングのみ肝斑に効果があるとされており、内服・外用治療と組み合わせることでより早く改善させることができます。

治療薬

・ビタミンC

体内でシミの原因となる色素の合成を抑え、分解を促進します。水溶性ビタミンのため摂取過多による副作用の心配がなく、近年では高濃度ビタミンCによる抗酸化作用にも注目が集まっています。

・トラネキサム酸

止血剤、抗炎症剤として古くから使われている薬です。抗プラスミン作用によりビタミンC同様、シミを消して予防する働きがあります。美白剤として含む化粧品も増えてきています。

・ハイドロキノン

塗る美白剤として治療に使われます。濃度が高いものほど色素を除去する効果が高いが、炎症を起こして肌荒れの原因となるリスクがあり、4~5%の薬剤が一般的に使われます。8%を超える場合は副作用に注意が必要です。