このたび、大変光栄なことに、私たちの論文が 2026 PRS Global Open Best Paper Awards において、Best Case Report Silver Award を受賞いたしました。PRS Global Openは、形成外科領域における国際的な学術誌のひとつであり、そのような場で評価をいただけたことを大変嬉しく思っています。
今回の受賞は、新井先生、Kapoor先生をはじめ、患者様、スタッフ、そして多くの先生方の支えがあってこそのものです。今回の論文は一例の症例報告ではありますが、実際の臨床経験を整理し、同じような状況に直面した医療従事者の一助になればという思いで執筆しました。
このブログを読んでくださっている方は比較的マニアックな方が多いと思うので(笑)、今回は「どのような経緯で論文になり、そして受賞に至ったのか」を少しお話ししたいと思います。
長くなるよ〜(笑)
すべての始まりは、気軽に送った1通のメッセージ
始まりは、世界的にも有名なインドのDr. Kapoorに気軽にメッセージを送ったことでした。
Dr. Kapoorと初めてお会いしたのは2024年1月。来日された際にレクチャーを受講しました。
写真はその時のものです。
2回目はタイだったかな?その時はあまりお話しする機会がありませんでしたが、3回目のシンガポールではキャダバートレーニングでファカルティとして指導してくださっていました。
英語が大の苦手な私は、正直なところDr. Kapoorのインド英語をほとんど理解できていませんでした。それでもせっかくの機会なので、英語が堪能な仲間に通訳してもらいながら、片言の英語とジェスチャーで必死に意思疎通を図っていました。
今思えば、その頃から英語も話せないのに自分の症例や資料を見せて意見を求める、なかなか積極的な、ある意味怖いもの知らずだったのだと思います。
「論文にした方がいいよ」
日本へ帰国後も気になることがあり、Instagramのメッセージで症例相談を送りました。
この行動には周囲も驚きます。それくらいすごい先生です。
しかし、Dr. Kapoorは相談した症例に丁寧に回答してくださっただけでなく、
「これは論文にした方がいいよ」と言ってくださいました。
循環器内科時代、大学病院で論文作成には関わっていましたが、実際には先輩の指示のもとでデータ収集を行うことが中心でした。
そのため、「論文にしよう」と言われても、正直なところ何から始めればよいのかわかりませんでした。
それでもKapoor先生が全面的にサポートしてくださり、少しずつ形になっていきました。
英語は本当に苦手です
私はよく「英語苦手なんです」と言いますが、本当に苦手です。
今振り返ると、よくあのレベルの英語メールを見捨てずに付き合ってくださったなと思います。
ここだけの話ですが、最初の頃はメールの途中で突然
“Happu Birthday!”と送ってしまったこともありました(笑)。
今はもう少しマシになっている……はずです。
メールを送り、修正していただき、また送り返す。その繰り返しでした。
正直、英語の文章を見るだけでストレスです。でも、私にここまで丁寧に向き合ってくださる先生がいるのに、自分だけ頑張らないわけにはいきませんでした。
論文掲載、そして感動
最初に相談してから、論文がAcceptされるまでおよそ1年。
First Authorとして自分の名前が掲載された時は、本当に頑張ってよかったと思いました。
新井先生も、
「日本の小さなクリニックで必死に行った治療が、世界中の人に読まれるなんて」
と感動していました。「父(新井先生)、喜んでる〜」とほっこり嬉しさでいっぱい!
次は動画?
感動も束の間。
今度はKapoor先生から
「もっと広めるためにInstagram投稿を作ろう。動画も作ろう」との提案が。
え?動画?作ったことないんですけど……。
仲の良い先生に動画の作り方を教えてもらいましたが、あまりにもセンスがなくて苦戦。
すると見かねたKapoor先生が動画を作ってくださいました(笑)。本当にありがとうございます。
センスはなくても、できることはやりました(笑)。(センスない動画、インスタにまだ残ってますw)
次はAMWC Awardへ
すると今度は、
「AMWC Awardにも出してみたら?」と。
言われたらやりますよ、私(笑)。
AMWCのことは以前ブログにも書いたので詳しくは省略しますが、Awardだけでなく英語で発表まで行いました。
英語ですか?もちろん全然できません(笑)。

でも行動力だけは負けません。
結果として、この症例を世界中の先生方に知っていただく機会になりました。世界的に著名な先生がご自身のレクチャーで私たちの論文を紹介してくださることもありました。
そしてAMWC Award受賞後、その事実をPRS Global Openにも共有しました。アピールすることも海外では大切なのかもしれません。
予想してなかった受賞
正直なところ、このような賞をいただけるとは全く想像していませんでした。
ある日、深夜にKapoor先生からWhatsAppが届きました。
ちょうど別の論文についてもやり取りをしていたので、
「またその件かな?」と思い、夜中だったこともあって翌朝まで開かずに寝てしまいました。
偉大な先生からのメッセージを未読スルーしてしまったのは、ここだけの話です(笑)。
翌朝メッセージを開くと、
“Congratulations!!!!!”
その一言。
私はそこで初めて受賞を知りました。
感謝
もちろん嬉しかったです。でも、それ以上に感じたのは感謝でした。
ここまで導いてくださった新井先生、Kapoor先生。そしてこの論文に関わってくださったすべての方々。
もちろん私自身も努力しましたし、大変なこともたくさんありました。それでも、そのうちの誰か一人でも欠けていたら、この受賞はなかったと思います。
改めまして、関わってくださったすべての皆様に心より感謝申し上げます。
これから
今回の受賞はゴールではなく、新たなスタートだと考えています。
これからも安全性を第一に、患者様へ還元できる知識や技術を学び続けるとともに、日本から世界へ発信できるよう挑戦を続けていきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。








