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今回は、インスタライブでの質問やメッセージでも多くいただくテーマ、「目の上のくぼみへのヒアルロン酸注入(くぼみ目ヒアル)」の安全性についてお話しします。
「くぼみ目のヒアルロン酸注入で失明事故が起きたという噂を聞いたけれど本当ですか?」 「自分も受けている施術なので、今後も続けて大丈夫か不安になりました」
こういったご相談を患者様からいただくことがあります。今回は、この治療のリスクとメカニズム、そして当院での考え方について詳しく解説していきます。
くぼみ目ヒアルロン酸注入で「失明」は起こり得るのか?
結論から申し上げますと、目の周りへのヒアルロン酸注入による失明のリスクは「ある」 と言わざるを得ません。
もちろん、頻繁に起きる事故ではありませんが、医学的にその可能性はゼロではないのです。
なぜ失明のリスクがあるのか?
目の構造を少し専門的にお話しすると、眼球は頭蓋骨の「眼窩(がんか)」というくぼみの中に収まっており、その周りはクッションの役割をする脂肪で守られています。そして、目の奥には映像を感じ取る「網膜」があり、そこへつながる重要な血管が走っています。
ヒアルロン酸を注入した際、万が一、針先が血管の中に入ってしまい、強い圧力で注入されるとどうなるでしょうか。ヒアルロン酸が血流を遡って逆流し、網膜へ行く血管に詰まってしまう(塞栓を起こす)ことがあります。これにより血流が途絶え、視野の欠損や失明といった重大な事故につながる可能性があるのです。
これは目の上だけでなく、眉間、鼻、ほうれい線など、顔の他の部位への注入でも、血管のつながりによって起こり得るリスクです。
リスクを避けるための医師の技術と対策
「そんなに危険なら、やらない方がいいのでは?」と思われるかもしれません。 しかし、私たちはそのリスクを重々承知した上で、事故を起こさないための最大限の配慮と技術を駆使して治療を行っています。
1. 解剖学の熟知と安全な注入層の見極め
目の周りには重要な血管や神経が密集しています。当院では、眼球そのものを傷つけないよう、また血管内に注入しないよう、骨の壁に沿わせるようなイメージで慎重にアプローチします。
2. 「カニューレ」の使用
先端が尖った鋭利な針ではなく、先端が丸くなっている「カニューレ」という器具を使用することで、血管や組織を傷つけるリスクを低減させています。
3. 「球後出血」への備え
ライブ配信中に形成外科の先生からもコメントを頂きましたが、目の奥深く(眼窩内)での操作は、血管を傷つけると「球後出血(きゅうごしゅっけつ)」という強い出血を起こすリスクがあります。目の奥で出血すると逃げ場がなく、溜まった血が神経を圧迫して失明につながる恐れがあります。 万が一トラブルが起きた際に、迅速に切開して血腫を取り除くなどのリカバリーができる技術(外科的対応力)を持っているかどうかも、医師選びの重要なポイントです。
そもそも、その「くぼみ」は埋めるべき?
当院では、くぼみがあるからといって、すべての方にヒアルロン酸注入をお勧めするわけではありません。
加齢により目の周りの脂肪が萎縮すると、確かにくぼみは生じます。しかし、くぼみを埋めることで逆に目が重たく見えてしまう場合があるのです。 くぼんでいる部分には、余った皮膚が巻き込まれていることがあります。ヒアルロン酸で内側から押し広げると、巻き込まれていた皮膚が前に出てきて被さってしまい、かえって老けた印象や眠そうな目元になってしまうケースも考えられます。
「くぼみを治したい」のか、それとも「若々しい顔になりたい」のか。
もし目的が「お顔全体の若返り」であれば、目の上のくぼみだけを埋めるよりも、リフトアップ治療など他のアプローチの方が効果的な場合もあります。
まとめ
目の上のくぼみへのヒアルロン酸注入は、解剖学的な知識と高い技術が必要とされる治療です。 当院では、以下のステップを大切にしています。
- 本当に必要な治療かを見極める(注入でお顔全体のバランスが良くなるか)
- リスクを最小限に抑える手法で行う(適切な層への注入、カニューレの使用など)
- 万が一の際の対応策を持っておく
患者様が安心して治療を受けていただけるよう、リスクについても包み隠さずお話しし、最適な治療プランをご提案させていただきます。 目元のエイジングケアでお悩みの方は、ぜひ一度カウンセリングにてご相談ください。










