「ラベールさんっていつも10本以上のヒアルロン酸治療をしているんでしょ？」と聞かれることがありますが、実際はそんなことはありません。
私の場合、平均的な治療本数は3～5本で、1～2本で治療される方も多くいらっしゃいます。
そこは他のクリニックと大きく変わらないと思いますが、多本数を使った治療の経験は確かに他のドクターより多いかもしれません。
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「少ない本数で仕上げるのが良い」というドクターもいらっしゃいますし、それを否定するつもりはありません。私も同じ結果が得られるなら、少ない本数で済むに越したことはないと思っています。そして患者さんも少ない本数を希望されることが多いです。
ただ、最初から1～2本にこだわりすぎると、治療の幅が限られてしまうこともあります。
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料理で例えて考えてみると、卵焼きは多くの人に愛される定番メニューですが、当たり前に卵焼き以外の料理を望む人もいます。そして卵焼きでもバリエーションを求める人もいます。「砂糖を加えるか」「醤油を足すか」「出汁を使うか」など、工夫次第でさまざまな変化が楽しめます。
ヒアルロン酸治療も同様で、１、２本の治療を求める患者さんも多いですが、それ以上の治療であったり、１本の治療でも顔の状態や希望、キャラクターなどなど色々な要因に応じた仕上がりを提供するには、幅広いアプローチが必要です。
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多本数のヒアルロン酸治療の経験は、1本の治療にも大きな影響を与えます。
まず、多本数を使う治療は、簡単ではありません。
闇雲に注入すればバランスが崩れたお顔になるので、ナチュラルに仕上げるためには顔全体を総合的に診るため、各部位がどのように影響し合うか、全体のバランスがどう変わるかを深く理解しなければいけません。この経験があることで、1本の治療でも顔全体の調和を考慮しながらアプローチすることが可能になります。
たとえば、注入する部位がほんの少し違うだけで、顔全体の印象が大きく変わることがあります。多本数の治療を通して、顔全体の動的な変化や部位ごとの微細な相互作用を見極めるスキルが培われ、その結果、1本のヒアルロン酸をどこに、どのように注入するかをより精密に判断できるようになります。
具体的には、1本のヒアルロン酸であっても、顔全体のバランスを見ながら、0.05cc単位で注入量を慎重に調整することができるようになります。
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つまり、多本数の治療経験は単に大量のヒアルロン酸を使う技術ではなく、1本の治療でもその効果を最大限に引き出すための視点やスキルを養うものです。多本数の治療を経験しているからこそ、1本の治療にも洗練されたアプローチが可能となり、患者さんの自然な美しさを引き出せるのです。
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ヒアルロン酸はそんな安いものではありません。
しかし、その値段に見合う技術だと思っていただけるための努力は惜しんでないと自負しております。