最近ドクター向けの話が多かったので一般の方に分かりやすく言います。過去にも何度か言っていることですが、
「額のシワへのボトックス注射は根本的に間違ってます。」
ボトックスは筋肉を緩めるための薬であってシワ伸ばしの薬ではありません。筋肉を緩めると表情が優しくなったり輪郭が綺麗になります。シワが伸びるのはその過程であって最終的な目的ではありません。
顔の中で筋肉の動きが強いためにできやすいシワは、ボトックスでその強すぎる筋肉の動きを緩めることでシワは薄くなり、結果として表情は優しく、または若くなります。
じゃオデコのシワもそうなのか?
額に関しては実はちょっとシワができる仕組みが違います。目尻や眉間のシワは筋肉の動きが強いためにできるシワであり、ボトックスのみでもかなり改善されます。(厳密にいえばたるみも影響しているのでボトックスだけでは足りないのですが、原因の大部分が筋肉のため、ボトックスのみでも大部分の改善が見込めます。)
額のシワは多くの場合他とは原因が異なり、次の順序で深くなります。
①額やこめかみの痩せ、たるみにより上瞼が重くなる。
②目を大きく開けようとして無意識のうちに額の筋肉を使って瞼を持ち上げる。
③その結果として額に自分でシワを寄せてしまっている。
細かいことを言い出せば色々とありますが、多くの場合はこの順番でシワが深くなります。額のシワがある人でも目を閉じて額の筋肉の力を抜けばシワは薄くなります。もちろん皮膚に深く刻まれてしまうと残りますが大部分は薄くなったりします。
額のシワができる順番のうち、①は根本的な「原因」であり、②は原因に対する「一時的な対処法」です。一時的なというのは言い換えれば『その場しのぎ』ということであり、実は皆さんはその場しのぎの対処法を何年も続けてしまっているのです。
結果的にできてしまうシワを薄くするためには①の「原因」を治療することが必要となります。それは何かといえば、ズバリ目の上のリフトアップ。ラベールではもちろんヒアルロン酸で痩せて凸凹になった額を丸く形を綺麗に整えながらリフトアップします。他にも脂肪注入やエランセなど選択肢はありますのでそれぞれのメリットデメリットをドクターによく聞いてください。
ボトックスは①の原因に対する治療には全くなりません。そう、実は原因を改善させる効果は全くないのです。ボトックスができるのはその場しのぎの対処法である②に対して、さらにその場しのぎでその動きを強制的に抑えてしまうことだけです。何度も言いますが原因を少しも改善させることはありません。
こう聞くといかにボトックス注射が間違っているかわかりますね。でもその間違った治療が世に広まってしまっているのが現状です。不思議な話ですがこれには医療者側の責任もあると思います。とりあえずシワにはボトックスをうっておけ、変な顔になってもボトックスなら半年で戻るし、という状況が未だにあるようです。
もちろんボトックス注射のみできれいにシワが消える人もいます。若くてまだ痩せによるたるみが発現してない場合や元々骨格的に額が丸くてたるみが目立たない方など。
ということで、ボトックスは①の原因をなんら改善はせず、それどころかその場しのぎでしていた②に対して打ち消すようなことをしてしまうので、結果としてシワは無理やり伸ばすが瞼が重くなり、最悪の場合目が開け難くなったがためにそれまで以上に前頭筋に力を入れる、でも目は開かないが筋緊張によって頭痛や頭重感が発生してしまう、そしてボトックス嫌いになる、という流れを作り出してしまいます。
本日のまとめ!
額のシワにボトックス注射はダメではありませんが、まずはシワの原因に対して正しく治療をしましょう。その後にボトックス注射、であれば筋肉の癖を抑えてシワはナチュラルに消えていきます。
(まなか先生のブログで最後に要点をまとめているのでそれを真似してみました…笑)
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