若返りにも肌治療にも、皮膚に残る細かいシワの治療が重要であり、その皮膚に刻まれた小ジワに対してコラーゲン経口摂取療法が非常に効果的だったことを先日書きました。今日はその小ジワの治療についてもう少し詳しく。
そもそもシワと一口に言っても定義がはっきりとあるわけではないので、どのシワを指すのか人によって認識はバラバラ。美容ドクターからすると法令線やゴルゴライン、マリオネットラインなどはシワというよりは溝、段差という認識ですが、一般的にはそれらはシワと呼ばれることが多く、他にも筋肉の動きによってできる表情ジワもたるみによる皮膚の被さりもまとめてシワと呼ばれます。
今日はそれらの違い、治療を本当に簡単にまとめてみます。いつも書き出すとマニアックになってしまうので、今日は本当に簡単にします。しかも見やすいイラスト付きで!笑
①たるみによるシワ
近年では組織のボリュームロスによるたるみが原因として大きいことがわかっているため、ラベールでは得意のヒアルロン酸注入で改善します。
この場合のシワは線のような形ではなく、大きな溝、影、窪み、凹みと表現した方が良いですが、とにかく必要な部位に必要量のヒアルロン酸を注入します。上のイラストで見ると骨の上や脂肪の中にヒアルロン酸を置き、組織の形を若返らせながら整えることで若返り治療、輪郭治療として大きなシワを消していきます。
②筋肉が硬く、大きくなることでできるシワ。
これはいわゆる表情ジワです。目尻や眉間、顎の梅干しシワに代表される、表情筋によるシワのため、まずはボトックスを注射します。
ボトックスは筋肉の動きを抑え、弛緩させることでまずシワを薄くします。そして重要なのは、繰り返しボトックス注射して筋肉を小さくすることでさらにシワを薄くします。この繰り返すことが大事であること、あまり知られていません。(上のイラストはボトックスが筋肉内に注射されることで筋肉が小さくなるイメージを表しています。)
③皮膚に刻まれたような小ジワ。
ちりめんジワとも呼ばれたり、法令線に沿って刻まれたり、額に縦に入ったりと、色々な場所にできます。これは皮膚が薄くなることによってできるシワ。もう少し詳しく言うと、皮膚の中の表皮層の保湿力が低下し、真皮のコラーゲンやヒアルロン酸が減少して皮膚の弾力が低下する結果、ペラペラシワシワになった皮膚が折れ曲がってこのような小ジワができます。
この皮膚の治療が最近の流行りであり、層治療の最終地点。しかしこれまでの①ボリュームロスによるたるみ、②筋肉の肥大拘縮によるシワ治療と違って様々な治療があります。ザッと並べただけでもヒアルロン酸注入(ジュビダームビスタボライト、スネコス、プロファイロ)、コラーゲン経口摂取、サーマクール、フラクショナルレーザー、ダーマペン、水光注射、PRP、などなど。
ここで出てくるコラーゲン経口摂取療法が、ピュアエビデンス社のピュアスキンプロです。(ふ〜、ようやくたどり着いた汗)
ちなみにヒアルロン酸注入治療は昨年から流行ってきて、今年に入って厚生労働省の承認がある本命ボライトが発売され、活況を帯びてきました。これらの注射、皮膚に直接注入して皮膚の保水力を高めてコラーゲンの生成を促し、ダイレクトに効果が出るので大変良いです。効果もジワジワ実感します。当院ではモニター治療で効果を判定している段階ですが、ボライトの効果が非常に高いことを確かめました。
ヒアルロン酸注入についてはまた今度書くとして、今日はコラーゲンサプリメントについて。
画像はホームページからちょっとお借りしました。
このコラーゲンサプリメントのアピールポイントは医師によって開発され、エビデンスに100%基づいているという点。味はマンゴーレモンで、水に溶かして飲むのですが、胡椒のような成分が喉にグッときて、私としては濃いめで飲むのが好きです。特に風呂上がりとかで冷たい水に濃いめで作ったのを一気飲みするのが好き(笑)
他の治療に対する優位点は色々あります。
・痛くない!
・皮膚全体、全身に効く!
・意外と美味しい。
・クリニックに通う手間が省ける。
・費用が抑えられる。
このうち、味に関しては個人差があるので合わない人はメリットにはなりませんね。ただ、痛くないことと全身に効くことは他の治療にはない明確なメリット。ヒアル注入にしてもサーマクールにしてもその他も、差はあれどそれぞれ独特な痛みや刺激があります。工夫して減らすことはできてもゼロは難しい。
飲むだけで効くと言うのは負担が少ない。かつ、レーザー系も注入系も、治療した部位がメインですが経口摂取の場合には全身の皮膚に効く。しかも血管や組織の成分として重要なコラーゲンを全身的に増やしてくれると考えられるため、美容、美肌以外にも効果が見込めるらしい。
痛みがなくて全身の皮膚に効くのは他の治療にはない明確な優位点。その上1ヶ月分の費用が15000円(税別)。サーマクールの30〜40万を見た後にサプリを見るとこんなんで本当に大丈夫なの、と心配になるくらい安い。
良いこと尽くしに見えるサプリメントですが一つだけ留意点が。コラーゲンを経口摂取してPro-Hipと言うジペプチドで体内に取り入れるには効率よく分解する特定の酵素が必要で、それが8割の人にはあるが2割の人は少なくて、コラーゲンを経口摂取しても肌の弾力がグッと上がる効果が弱い、とのこと。
ピュアスキンプロにはコラーゲン以外にもビタミンC、エラスチン、セラミドといった肌に必要な栄養素が含まれているため、飲んで全く効果がないということはありませんが、通常なら数日で実感する肌のハリ感を感じ難いかもしれません。
ということを考えると、このコラーゲンサプリメントはまずは飲み始めて1週間が勝負。1週間で肌のハリ感、弾力が出たのを感じられれば8割の酵素を持つ人としてその効果を最大限に享受できると考えられますが、あまり効果を感じられないとしたら、無駄にはならないにしても肌質改善には別の治療も積極的に考えた方が良いかも。ちょっと痛いのが多いですが…
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