たれ目院長ブログ 〜マリオネットラインについて原因や治療法など改めて詳しく〜

ビフォーアフター

マリオネットラインとは、口の端、口角から下にできるシワ、溝のことで、マリオネット人形の様に見えることからその俗称が付けられました。ネットで調べればすぐに詳しい解説が出てきますのでここでは割愛します。

ちなみにすぐに出てくる情報の中で、マリオネットラインは表情筋が緩んでできる、とかマッサージでこう消す、とか色々ありますが、民間療法や我流ではほとんど消えませんので予め言っておきます。医学という学問でわかっていることはたくさんあり、その知識と技術で持って治療にあたる専門家がいちいちネットに溢れる情報に口を出したり否定するのは効率が良くないし、そもそも美容をビジネスとして行なっている人と学問として追求している人では畑が全く違うので、口を出すことでもないかなと思っています。

最近はビジネス的に医療をするドクターが増え、まるで医療の様に宣伝する美容ビジネスが多いので、その垣根がぼやけてしまってるのがちょっと問題が増える要因かもしれません。

話がそれました。マリオネットラインです。まず原因は、医学的に言うと主に3つ。

①たるみ

②口周りの痩せ

③頬の脂肪の下垂

もちろん他にも細かい原因はあり、かつそれらが複雑に絡んでいるのですが、それを言い出すとまた長々と講義になってしまうので、わかりやすく大胆にまとめてみました。

①のたるみは主に頬全体のたるみで、それによって緩んだ皮膚が下に、口元に押し寄せます。しかりマリオネットラインのあたりに靭帯があってそこで堰き止められるため、段差になります。まずこれが大きな原因。押し寄せるたるみは頬だけでなく、実は顔全体、頭頂部から額、こめかみ、目周り、顎のライン、全部のたるみが重なってできるので、最終的にはそれら全部のリフトアップがマリオネットライン改善のために必要になります。

これは構造上仕方ありません。顎のたるみによって目の上がたるむことは物理的にありませんが、目の上のたるみは顎のラインのたるみにつながります。上のたるみは下のたるみを強くするけど逆はないわけです。そうなると、顔の下側のたるみであるマリオネットラインはそれより上のたるみが全部重なっているので、局所的な治療では100%改善させることは理論的に無理なわけです。

マリオネットラインはそこにヒアルロン酸を注入すれば消えますよ、というセリフは残念ながら理論的に間違ってます。不可能なのですが、そう言うクリニックやドクターはもしかしたらわかっているけどビジネス的にそうしてるのかもしれません。もしも本当にそうだと思っていたら、もう少し勉強した方が良いでしょう。一応医学者の専門家であれば。

たるみの原因となれば、まずは土台の骨が萎縮し、必要な脂肪も失われて靭帯の緩みが出ているため、ヒアルロン酸注入で骨格から矯正し、組織の配置、構造を戻していくとたるみを解除していくことができます。

次に、②の口周りの痩せ。口周りは基本的に脂肪が付きにくいため、年齢とともにどんどん痩せて皮下脂肪が薄くなっていきます。そうすると皮膚の張りが失われてシワシワ感が強くなる上に、マリオネットラインを境にしてすぐ横は押し寄せるたるみと脂肪によって厚くなるのに対して線を挟んだすぐ内側は薄くなるため、皮膚の高さに段差ができます。これがまたマリオネットラインを深く見せます。

そして、③の脂肪の下垂。マリオネットラインより内側の皮下脂肪は無くなっていくのに対してマリオネットラインのすぐ外側にある脂肪は逆に大きくなります。そうなると②の説明でもさらっと述べましたが、皮膚の高さに段差ができてマリオネットラインをより深くします。皮膚が薄くなる、厚くなるのではなく、皮下脂肪の厚みの差です。

若さや張りのある顔にとって必要な脂肪は失われ、いらない脂肪は増えてくる。嫌なもんですよね。逆なら良かったのに、と思うのですが、皆がそうなったら顔は老けなくなるので悩みはなくなり、美容クリニックも即潰れるでしょう(笑)

大きくなった不必要な脂肪を減らすには、ヒアルロン酸、ボトックスでは無理です。脂肪を減らす治療、マイナスの治療が必要になります。選択肢は大きく分けて3つ。脂肪溶解注射、HIFU(ハイフ)、脂肪吸引手術です。そのうちの手術はラベールでは行なっておりませんので、脂肪溶解注射かダブロというHIFUで減らしていきます。それぞれに特徴、メリットデメリットがありますので診察で相談してください。

②と③の原因に対する治療はバランスが大事です。脂肪を減らす治療を加えずにヒアルロン酸注入で口周りの痩せをとことん治療していくと、マリオネットラインという段差は無くなりますが結果的に顔は大きく膨らんで、いわゆるヒアル顔になります。

逆にヒアルロン酸注入をせずに脂肪を除去するだけだと、これもまた段差は無くなりますが顔全体は痩せやこけが目立ち、シワはないのになぜか老けて、疲れて見えます。

ヒアルロン酸で厚みを増すのはプラスの治療であり、皮下脂肪を減らすのはマイナスの治療。この組み合わせて大事なのはバランスです。皮膚の高さには骨格に合わせてちょうど良い高さ、ラインがあり、それを見極めて必要なところにはプラスの治療、不必要なところにはマイナスの治療をバランスよく加えることがナチュラルビューティーの極意です。

まとめますと、マリオネットラインは、たるみと脂肪の下垂と口周りの痩せが重なって深く刻まれます。従って、治療方法はそれぞれの原因に対してバランスよく、必要かつ最適な方法を組み合わせることでナチュラルに、きれいに改善させていくことが可能です。

 

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