このブログはインスタライブの要約記事です。
【今回の記事でお伝えしていること・まとめ】 この記事では、美容医療におけるヒアルロン酸やボトックスなどの薬剤について、以下のポイントを解説しています。
- 3つの流通経路:「正規輸入品」「並行輸入品」「個人輸入」の定義とそれぞれの違いを明確にします。
- 薬剤の承認制度:日本の厚生労働省や海外のFDAなど、各国の承認機関が果たす役割についてご説明します。
- 非正規ルートのリスク:並行輸入品や個人輸入に潜む「偽物リスク」や「温度管理などの品質劣化リスク」について深掘りします。
- 当院のこだわり:ラベールミラクリニックがなぜ安全と品質を最優先し、正規代理店を通した正規品のみを使用しているのかをお伝えします。
美容医療を受ける患者様が、ご自身の体に入る薬剤の安全性を正しく理解し、後悔のない選択をしていただくための重要な内容となっています。 ぜひ最後までお読みください。
おはようございます。 名古屋でヒアルロン酸・ボトックスの注入専門クリニックを行っております、ラベールミラクリニック院長の新井根洋です。
今回は、インスタライブでいただいたコメントやご質問にお答えする形でお話ししていきます。
テーマは、薬剤の「正規輸入品」と「並行輸入品」の違いについてです。 「並行輸入品があるけれど、それは一体どういうことなのか?」というご質問をいただきました。 実際、この2つの違いがはっきりと認識されていない場合も少なくありません。
皆様の体内に直接打ち込む大切なお薬のことですから、ここで一度、流通経路の違いやリスクについてしっかりと整理しておきたいと思います。
美容医療における薬剤の3つの流通経路
日本の美容医療で使用される薬剤には、大きく分けて「正規輸入品」「並行輸入品」「個人輸入」の3種類が存在します。 それぞれの特徴を分かりやすく表にまとめました。
| 種類 | 流通経路 | 承認の有無 | メリット | デメリット・リスク |
| 正規輸入品 | 正規代理店を通したルート | 厚生労働省などの承認あり | 品質管理・温度管理が確実 | 比較的価格が高い |
| 並行輸入品 | 正規代理店を通さない別ルート | 正規品と同じ(承認あり) | 価格が安い | 偽物混入、流通過程の不透明さ |
| 個人輸入 | 医師が代行業者を通じて輸入 | 日本での承認なしが多い | 未承認の最新薬が使える | 正規品の代替として使う場合は疑問が残る |
それぞれの詳細について、具体的にお話ししていきましょう。
「正規輸入品」とは?
基本的に日本で使用されるお薬や薬剤、医療機器というのは、「正規輸入品」といって、代理店がしっかりと正規ルートで輸入し、販売・卸売りをして、それをクリニックで使用するのが基本的な流れです。 どこの国でも基本はこの流れになります。
その国で承認を取ったものが「正規品」として販売されます。 例えばアメリカであれば「FDA」という、お薬がしっかりしたものかどうかをチェックする機関があり、そこの承認を得て初めてアメリカ国内での流通・使用が許可されます。 韓国であれば「KFDA」、台湾であれば「TFDA」、ヨーロッパであれば「CE」マークなど、さまざまな基準機関が存在します。
もちろん日本においても、厚生労働省がしっかりと承認を取り、チェックを受けた医薬品・医療機器であれば、正規に販売・使用ができる「正規品」となります。
「並行輸入品」とそのメリット・リスク
では、「並行輸入品」とは何でしょうか。 並行輸入品とは、正規の代理店を通して購入できる薬剤がある一方で、正規代理店を通さずに別のルートから購入するものを指します。
ブランドバッグなどで例えると分かりやすいかもしれません。 デパートで正規輸入品として販売されているバッグがある一方で、別のお店に行くと、同じバッグが安く売られていることがありますよね。 並行輸入品は正規代理店を通していないため、手数料などが下がり、価格が安くなるという仕組みです。
薬剤における並行輸入品のメリットも、まさに「価格が安い」という一点に尽きます。 中身が全く同じものであれば安い方が良いと考えるのも理解できますし、安さを重視する場合にはメリットとなります。 決して違法というわけではありません。
体内に入れる薬剤こそのリスク
しかし、バッグや車などの「物」とは違い、薬剤は患者様の体内に直接打ち込むものです。 そのため、並行輸入品には一定のリスクが伴うことを知っておく必要があります。
まず、正規代理店を通していないということは、それが本当に本物かどうかを証明するのが難しいという点です。 過去には、アラガン社のジュビダーム(ヒアルロン酸)やボトックスの偽物が出回ったことが実際にありました。 中身がボトックスではない偽物を打ってしまい、恐ろしい合併症が引き起こされたという報告もあります。 有名な製品ほど偽物が出回るリスクがあるため、非常に怖い部分です。
また、流通管理・温度管理の問題もあります。 例えばボトックスは熱に非常に弱いお薬です。 流通過程で適切な温度管理がされていないと、効果が弱まったり、雑菌が繁殖したりする恐れがあります。 正規代理店を通さないルートで、日本に入ってくるまで本当に正しく管理されていたのか、不透明な部分が残ります。
日本特有の「個人輸入」という選択肢
日本には、正規品、並行輸入品のほかに、「個人輸入」という仕入れ方があります。 これは日本特有の少し特殊な事情です。
個人輸入で仕入れる薬剤の多くは、日本で厚生労働省の承認を取っていない(正規品が存在しない)薬剤です。 日本の承認基準は非常に厳しいため、美容系の薬剤の多くは日本未承認のままです。 そのため、使いたい最新の薬剤がある場合、医師が個人輸入代行業者を通して海外から直接仕入れることになります。
ヒアルロン酸とボトックスの具体例
例えばヒアルロン酸で言えば、日本で正規品があるのはアラガン社の「ジュビダーム」シリーズや、ガルデルマ社の「レスチレン」などです。 それ以外の「スタイレージ」「エランセ」「ベロテロ」といった製品は、すべて個人輸入となります。
また、ボツリヌストキシン製剤(ボトックス)については、日本で正規品として認められているのはアラガン社の「ボトックス」です。 しかし、「イノトックス」や「コアトックス」「ヒュートックス」など、他社の製品はすべて個人輸入扱いになります。
個人輸入は悪いことではない
誤解していただきたくないのは、「個人輸入だから悪い」というわけではないということです。 正規品がない薬剤を使いたい場合、個人輸入というルートに頼るしかありません。 海外では立派にお薬として販売されているものですので、正当な理由で個人輸入をするのは悪いことではありません。
ただし、日本にボトックスのような優れた正規品があるにもかかわらず、わざわざ類似品を個人輸入で仕入れて使うとなると、海外の先生から見ても「なぜ?」と不思議に思われる部分があります。 絶対に必要な薬剤がないから個人輸入するのと、正規品があるのに安さなどの理由で類似品の個人輸入を選ぶのとは、少し意味合いが異なります。
ラベールミラクリニックのこだわり
当院、ラベールミラクリニックではどうしているかをお伝えします。
私個人の性格上、見えないところでどのような温度管理や品質管理がされているのか分からないお薬を使うのは、非常に不安を感じます。 患者様に打つのも、自分自身に打つのも不安です。
そのため、当院では正規代理店を通した確実な「正規品」のみを使用しています。
安全性を最優先し、流通過程がしっかりと保証されたものだけをご提供することが、医療としての責任だと考えているからです。 安心してお任せいただければと思います。
インスタライブでお答えしたご質問
Q. 並行輸入品があるということですが、それはどういうことでしょうか?正規輸入品との違いについても詳しく教えてください。
A. 今回は薬剤の「並行輸入品」についてご質問いただきましたので、正規輸入品との違いを含めてお答えします。まず、日本で使われる薬剤や医療機器は、「正規輸入品」として正規の代理店が輸入し、クリニックに卸すのが基本です。これらは厚生労働省の承認を受け、厳格な品質管理や温度管理の下で流通しています。一方で「並行輸入品」とは、正規代理店を通さずに別の業者から仕入れた同じ薬剤のことです。メリットは、代理店の手数料などが省かれるため「価格が安い」という点です。
しかし、患者様の体内に直接入れる薬剤だからこそ、並行輸入品には懸念すべきリスクがあります。一つは「本物である証明が難しい」ことです。過去には有名なヒアルロン酸やボトックスの偽物が出回り、中身が全く別物でひどい合併症を引き起こしたという報告もありました。
もう一つは「流通管理の不透明さ」です。ボトックスなどは熱に弱く、温度管理が適切でないと効果が弱まったり雑菌が繁殖したりする恐れがあります。正規ルート以外では、手元に届くまでの温度管理が本当に守られていたのか確証が得られません。もちろん、安さを重視して並行輸入品を採用する先生もいらっしゃいますし、それが違法というわけではありません。
しかし、私は見えないところでの管理が分からないものを使うのは、患者様にお出しするのも自分に打つのも不安です。そのため、当院では必ず正規代理店を通した「正規品」のみを使用し、安全と安心を第一に考えて治療を行っております。














