ヒアルロン酸治療のデメリット

ヒアルロン酸治療のマイナス面について書こうかなと。
ヒアルロン酸治療を気軽に受けてほしい反面、気軽に受けないでほしい気持ちもあります。

ヒアルロン酸治療は医療行為です。医療行為にはリスクはつきものです。
ただ、ヒアルロン酸注入治療はメリットが大きいので、どんどん新しい治療法がでてくる中なくならない治療でもあります。メリット、デメリットどっちもしっかり知って、考えた上でヒアルロン酸治療を受けてほしいなと思います。

①合併症がある
ヒアルロン酸注入治療によって起きる合併症があります。
まず、1番多いのは皮下出血です。針を刺す以上、皮下出血の可能性からは逃げられません。しかしできれば皮下出血は患者さんも医者も避けたいところ。少しでも皮下出血を避けるために、明らかに血管があるところには刺さないし、出血した場合はそれ以上広がらないように全力で止血します。
皮下出血はほとんどの場合は1−2週間で色が気にならなくなります。ただ、大きく内出血を起こしてしまうと、稀に内出血が神経を圧迫してピリピリ感を感じたり、鈍痛を感じたりします。この痛みも内出血が引けば改善してきます。
次は、違和感、引っ張られ感。額や顎にヒアルロン酸注入する際に多いです。ある程度の量のヒアルロン酸を入れると皮膚が引っ張られるので違和感を感じやすいです。特にボラックスのような硬い製剤はその傾向が大きいように感じます。日にちが経てば、慣れてくる、馴染んできます。
そして1番怖いのは血管塞栓。
血管(特に動脈)に誤ってヒアルロン酸を注入してしまうと、血管を詰まらせ、その血管の支配領域に血液が行かなくなり、ひどい場合は皮膚壊死や失明してしまう可能性があります。ヒアルロン酸注入をするならばこれらの可能性は0にはできません。ただ、可能性を限りなく少なくすることはできます。それは医師にかかっていると思います。危ない箇所をきちんと把握しているか、血管に入っていないことを確認しているか、丁寧な操作をしているか、注入の際はごく少量ずつ入れているか、また塞栓が起きてしまった際はすぐに対応できるようにヒアルロニダーゼをクリニックに常に置いているかなどが大事になってきます。

②顔パンパンになる?
私のところに来てくださる患者さんにはパンパンにはなりませんよとお答えしますが、実際はパンパンになっている人も世の中に存在してますよね?ヒアルロン酸治療は限界値があります。老化による骨萎縮を理解し、それを改善するた目に骨膜上に入れる分にはだいぶ限界値は遠いです。しかし浅い部分、特に法令線を消したいがために法令線を埋めるように浅く入れたりするのですが、その場合は限界値がすぐです。医師は限界値を見極め、これ以上やるとパンパンになる可能性が高いですよと患者さんに伝える必要があります。
ドクターショッピング、すなわち毎回違うドクターにしてもらっている人は特に注意かなと思っています。一生懸命に説明して施術したのに、次は違うところで色々やって、パンパンになってしまって、そして1年後くらいに戻ってきて、「とりあえずまだ法令線気になるんで、そこに入れてください」と言われることとかあります。ラベールではカウンセリング時間をすごくとっているので、あーあと思いながらももう一度きちんと説明して、これ以上パンパンにならないようにその時のベストの治療を提案します。しかしカウンセリング時間があまりとれないような忙しいクリニックだったり、固定のドクターがいないようなクリニックで、何度も同じ事を繰り返し、医者のアドバイスを効かない方はもしかしたら、さらにパンパンになることをわかっててももうアドバイスをするのをやめてしまう医者もいるかもしれません。あくまで、かもという程度の想像ですが。。。

③ヒアルロン酸治療だけはよくない
ヒアルロン酸治療治療は元々足りない場所や減ってしまったところにゼリー状のヒアルロン酸を補充してあげることによってアンチエイジングする治療です。減らす治療はヒアルロン酸ではできません。下垂してしまった脂肪は糸で引き上げたり、脂肪溶解注射や脂肪注入で無くしてあげる、硬く大きくなった筋肉はボトックスで治療しなければいけません。
総合的に診てどの治療がどれだけ必要かを見極める必要があります。

デメリットばっかり今回は書きましたが、最初に言った通り、それでも無くならないのにはメリットが大きいからだと思います。
次回はメリットについても書いていこうかなと思っています。

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