美容医療の「真価」とは?確立された治療、医師の選び方、そして効果を正しく評価するために

美容医療の「真価」とは?確立された治療、医師の選び方、そして効果を正しく評価するために

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最近は、ブログの執筆を再開したり、勉強会や学会に参加したり、先日も学会で少し発表させていただいたりと、淡々と仕事に取り組む日々を送っております。私自身の仕事のサイクルとして、大体、春頃から忙しさが増し、そのまま年末まで突入し、年始にまた「今年こそはのんびりするぞ」と意気込む、というのを毎年繰り返している状況です。

 

確立された治療の継続と信頼性

私が行っている治療の点においては、大きな変化はありません。コツコツと淡々と、ヒアルロン酸注入によるアンチエイジング、もしくは輪郭治療を、ボトックス注射を加えて行っております。

治療法を変える必要がないというのは、私にとって非常に良いことだと考えています。現在行っている治療やその理論、そしてそれによって得られる効果が安定しているためです。これは「進化がない」という意味ではなく、ヒアルロン酸注入ボトックス注射による注入治療は歴史も長く、その治療効果理論も、ある程度確立しているためです。

特にレーザーや機械を扱う分野では、新しい仕組みや機器が次々と登場し、常に追いかけ続けないと遅れをとる可能性があります。しかし、確立された注入治療であれば、医師は自信を持って医学的な情報として患者様に提供できます。また、患者様にとっても、流行り廃りではない、医学的に確立された治療を受けられるという点で、大きなメリットがあると考えています。

 

激化する競争と真面目な医師の「見つけ方」

近年、美容業界の競争は非常に激しくなっています。クリニックの数が増加したことに加え、コロナ禍が明けて韓国など海外で治療を受ける患者様も増えました。

競争が激化すると、必然的に価格競争や広告戦が始まります。その結果、資金力のある大手クリニックや、SNSや広告の打ち出し方が上手な先生が目立ちやすくなります。一方で、たとえ高い技術を持っていても、真面目な先生や、コツコツと診療を行いたいと考える先生は、あまり表に出ようとしない傾向があります。

そのため、技術があっても広告を出さない先生は、患者様からすると見つけようがないのが現状です。

良い医師に出会うためには、やはり広告を一つの指標としつつも、最終的には自分の足で探すことが重要です。実際に会って話をすることで、ドクターの人となりや考え方、情熱が見えてくるものです。ドクターを「見る目」を鍛えることで、自分にとって良い先生に巡り合える確率は上がるでしょう。

 

治療効果の正しい評価(写真に潜むバイアス)

インスタグラムなどで、驚くほど良い効果が出ている症例写真を見かけることがあります。しかし、治療前後の比較写真を見る際には、注意が必要です。

 

写真には、メイクライティング(照明)、そして表情の差といった要素が大きく影響します。

例えば、治療後の顔が「若返った状態」に見えるのは、メイクの力やライティングによってシワやたるみが目立たなくなっている場合があるためです。また、表情のバイアスも非常に大きいです。

  • 法令線(ほうれい線):治療前は少し微笑んだり目元を細めたりして、法令線が深く刻まれやすい表情になっている。
  • 顎の形:治療前は口元に力が入って顎の筋肉が歪んでいるが、治療後は口元の力が抜けて(脱力して)良い形に見える。

上記は表情バイアスの一例です。

 

実際の若返りにおける変化は非常に小さいものです。特にナチュラルな若返りを目指す場合、皮膚を動かすのは1ミリ以下の範囲内でのコントロールが求められます。この1ミリ以下の微妙な変化は、表情の変化によって完全に埋もれてしまうほど、表情がもたらす影響は大きいのです。

 

3Dカメラを用いた客観的評価

では、どのように治療効果を客観的に評価するべきでしょうか。

当院では、顔の評価のために3Dカメラ(ベクトラなど)を導入しています。3Dカメラは、立体的な形や光の当たり方をほぼ同じ条件で撮影できるため、治療前後を正確に比較する上で非常に有用です。

しかし、3Dカメラを使ったとしても、完璧な評価には表情の制御が不可欠です。治療によって顔が整い、患者様が嬉しさから自然に口角が上がってしまうと、力の抜けた状態(脱力した状態)での撮影が難しくなります。

 

ポイントは、脱力した無表情な状態で撮影を行うことです。これにより、表情に依存しない、純粋な治療による変化のみを正確に評価することが可能になります。

当院では、日常的な診療ではスナップ写真を使用していますが、学会などで治療の変化を科学的に検証したい場合には、この3Dカメラを活用しています。

 

エクボとたるみ、そして噛み合わせの重要性

お客様からのご質問にもあったように、エクボが年齢とともに縦のシワになってしまう問題は、基本的には皮膚の緩みとたるみが原因です。

エクボ自体は筋肉が皮膚を引っ張る構造上の特徴であり、悪いものではありません。しかし、周囲の皮膚が緩むと、その引っ張りポイントを起点としてシワ(線)ができてしまいます。

このシワを改善するためには、リフトアップ治療を行い、皮膚を上に引き上げてテンションをかけることが基本です。さらに、ご質問者が受けられたようなヒアルロン酸注入(JALPROなど)フェイスリフト手術が有効な解決策となります。

 

また、私自身の体験になりますが、先日親知らずの抜歯を行いました。これまでは特に不自由を感じていなかったものの、抜歯をしたことで噛み合わせ(咬合)がスムーズになり、噛むことによるストレスが大きく減りました。

噛み合わせは、見た目の輪郭や口元の引き締まりにも大きく影響します。口元の形を治療する際にも、まず歯科矯正を検討したり、同時に行ったりするケースもあるほど重要です。その道の専門家である歯科の先生の言葉は、本当に素直に聞くべきだと改めて感じました。

美容医療は、単なる見た目の変化だけでなく、機能や生活の質(QOL)にも関わってきます。今後も、歯科の先生方と連携し、顔全体における美容と健康についてさらに深く研究し、皆様に有益な情報を提供できるよう努めてまいります。

 

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