顎ヒアルロン酸のリスクや医師選びのポイント

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暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 先日は論文作成に関わる機会があり、改めて医学の発展が多くの先人や、解剖実習にご協力いただいた献体などの尊い協力の上に成り立っていることを実感しました。私たち医師は、そうした歴史とデータの積み重ねに感謝し、謙虚な姿勢で日々の診療にあたらなければならないと強く感じています。

今回は、皆様からいただいたご質問にお答えした内容をまとめました。

顎のヒアルロン酸注入とリスクについて

Q. 顎ヒアルロン酸は血管塞栓のリスクは低いですか?

血管塞栓のリスクが「何に対して低いか」によります。 鼻や眉間といったハイリスクな部位に比べれば、確率は低いと言えます。鼻や眉間は解剖を熟知していないと、非常に高い確率でトラブルが起きやすい場所です。

しかし、他の安全な部位に比べると、顎は決してリスクが低いとは言えません。 顎周りには血管が多く、立体的な構造をイメージして血管を避けて注入する技術が求められます。一般的には高い確率ではありませんが、決して「低い」と断言できる場所でもないため、医師のテクニックが重要になります。

Q. ボラックス(製剤名)でアレルギーが出る可能性はありますか?

可能性はゼロではありませんが、確率は非常に低いです。 ヒアルロン酸自体は元々体内にある成分なので、アレルギー性は低いです。注入後に腫れる現象は、アレルギーというよりは遅延性の異物反応や他の要因であることが分かってきています。 万が一腫れた場合でも、現在は対処法が確立されつつあるため、過度に恐れる必要はありません。

治療メニューと医師の選び方について

Q. ラベールで肌育製剤「ボライト」を扱わなくなったのはなぜですか?

当院が骨格からの矯正を得意としているためです。 肌治療は、ヒアルロン酸だけでなく、レーザーやハイフ、ダーマペンなどを患者様の肌質に合わせて組み合わせるのが最適です。ボライト単体では選択肢が少なくなりがちで、肌の専門家がいるクリニックで総合的に診てもらう方が、患者様にとって利益が大きいと判断しました。

Q. おすすめのヒアルロン酸の先生はいますか?

東京には素晴らしい先生がたくさんいらっしゃいます。 特に製剤会社(アラガン社など)のトレーナーやインストラクターをされている先生は、基本的に技術が高いです。また最近は若い先生でも、SNSの発信内容から深い知識やこだわりが見て取れる方も増えています。

医師選びのアドバイスとしては、1つのクリニックで即決せず、いくつかカウンセリングに行ってみることです。「今日やると安い」と急かすようなクリニックは避け、話をじっくり聞いてくれる、自分と相性の良い先生を見つけてください。

Q. 合併症が起きた場合の医師の対応について

医療に100%はありません。だからこそ、万が一合併症が起きた時に「どれだけリカバリーできる技術と誠意があるか」が重要です。 トラブルが起きた際、諦めずに一緒に対処してくれる関係性を築けるかどうかも、医師選びの大きな基準になります。

具体的なお悩み相談

Q. 頬のコケには2〜3本のヒアルロン酸が必要と言われましたが、下がってきませんか?

頬のコケが強い場合、片側だけで多くのボリュームロスがあるため、トータルで2〜3本(cc)必要になることは正解に近いことが多いです。 「注入すると重みで下がる」という説については、質の良いヒアルロン酸を適切な層に注入すれば、そう簡単にずれることはありません。逆に、下がりやすい条件で安易に注入すれば下がるリスクはありますので、これも製剤選びと医師のテクニック次第と言えます。

Q. 唇ヒアルロン酸(ボルベラ)を長持ちさせる方法は?

特別な方法はありませんが、普通に過ごしていただいて大丈夫です。 ボルベラなどの新しい製剤は持ちが良く、1〜2年経っても残っていることが多いです。逆に注意していただきたいのは「足しすぎ」です。減った気がして短期間で追加注入を繰り返すと、ヒアルロン酸が蓄積して不自然な形になるリスクがあります。

Q. ヒアルロン酸を溶かした後、皮膚はたるみますか?

理論上、元の顔以上にたるむことはありません。 痩せて余っていた皮膚を膨らませていただけであれば、溶かせば元の状態に戻るだけです。ただし、皮膚がパンパンに引き伸ばされるほど過剰に注入していた場合は、皮膚が伸びてたるむ可能性があります。適正範囲内での治療であれば、溶かしても治療前よりたるむことはないようにできます。

また、数年経過してから溶かした場合、「たるんだ」と感じることがありますが、それは単に数年分の加齢による変化が現れただけというケースが多いです。

 

リフトアップの考え方

Q. ヒアルロン酸とおでこのボトックスは併用できますか?

併用可能ですし、むしろ推奨されることが多いです。 ヒアルロン酸で額の形を整えてリフトアップすることでシワは減りますが、それでも目を開ける癖などでシワが寄る場合は、ボトックスで動きを抑えるのが有効です。 ただし、おでこのシワを完全に消そうとこだわりすぎると、目の開きが重くなるなどのバランス崩れが起きることもあるため、全体のバランスを見ることが大切です。

Q. 糸リフトとヒアルロン酸、どちらが上がった感じがしますか?

「上がった感じ」が分かりやすいのは糸リフトです。 糸リフトは物理的に組織を引っ掛けて引き上げるためです。 一方、ヒアルロン酸リフトは「骨格を元の位置に戻す」治療です。単純に上に引き上げるだけでなく、立体的に前に出したり、口角周りのように年齢とともに上がってしまった筋肉のポイントを下げることで若返りを図ったりと、複雑な骨格矯正を行います。

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皆様からのご質問には、今後も折を見てお答えしていきます。まずはカウンセリングで、ご自身の骨格や状態に合った治療を相談してみてください。

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