たれ目院長ブログ 〜オペか非オペか。美容医療でも低侵襲治療がメジャーに。〜

ヒアルロン酸

インスタライブでオペが必要な場合についてお話しています。ぜひご覧ください♪

外科医はすぐ切りたがる、医療ドラマや漫画でよく聞かれるフレーズですが、これはある程度あります。私にも身に覚えあります。

私もかつては外科医を志望し外科医となりました。外科医のメインの仕事はオペであり、得意なのもオペ、好きなこともオペ、これ、大袈裟ではなくそんなに間違っていないと思います。最近でこそ内科的治療や放射線治療がメジャーとなってきましたが、かつての顔治療は外科がメインであり花形だった時代もあるようです。私が医者になるよりもずっと前の時代だと思いますが。

ところが抗癌剤や放射線治療など、切る以外の治療が増えてきて、外科医の仕事は昔に比べると範囲は確実に狭まってきています。オペをするにしてもただ切るのではなく、例えば癌であればリンパ節を調べることで切る範囲を最小限にでき、腹腔鏡などの治療器具を使うことで傷も負担も最小限にできる、などなど。

外科医としてはスパッと切る方がやりがいを感じる、今の時代それを大きな声では言えませんがある程度は本音としてあることでしょう。ウデをふるってきれいに治す、他のドクターが難儀する症例も自分であればできる、それは外科医として誰もが憧れる状態です。でも外科医として活躍できるシーンは段々と限られてくる、ちょっと寂しくもあります。

美容医療においても外科を専門とする先生は、同じ症状を改善させるのにやはりオペを選択する傾向はあるかと思います。しかし、美容医療においてもオペではなく、より侵襲の少ない治療法が選択されることが増えてきました。

例えばリフトアップにおいて、かつてはフェイスリフトという大掛かりなオペがよく行われていましたが、今はリフトアップと言うとまずは糸やヒアルロン酸といった傷もダウンタイムも少ない方法が行われます。しかも理論や製剤が進化して、人によってはフェイスリフトのオペまで全然必要ないくらい若返ることができます。

かつてプチ整形と呼ばれていた治療が進化して、今はメインの治療になりつつあります。治療機も進化して、かつてのような効果があるのかよくわからないものから、仕組みもしっかりしていて効果もちゃんと感じられる、そんな機器が増えてきました。

同じ症状をどう治療するかと言う話になった時、形成外科出身の美容ドクターはやはりオペを、皮膚科出身ドクターはオペ以外の方法で改善させようとする傾向はまだあると感じます。どちらが正しいという話ではありません。オペはリスクやダウンタイムがありますがその分効果は大きくて短期間で変化させることができます。オペの効果はやはり絶大です。

しかし、オペ以外の治療でも同等以上に改善させることができる場合においても、外科医はやはりオペを選択して勧める傾向は少しあるかな、ということです。症状が強かったり、オペの方がコストを抑えられる場合にはもちろんオペを優先で良いと思います。程度の問題もありますね。

顔の表層にある脂肪を減らしたい場合、脂肪が少量であればオペのリスクとダウンタイムよりも脂肪溶解注射やダブロなどのHIFU、クールスカルプティングを組み合わせる方が効率が良いですが、脂肪が多い場合には時間と費用がかかり過ぎるので脂肪吸引で取ってしまう方がかえって時間も費用も抑えられる、例えばそういうことです。

もちろんオペでしか改善できない部分は別ですよ。そうしても骨の出っ張りを削ったり、切って縮めることをしないとバランスをそろえることができないとか、絶対にオペでないと治療できない悩みはあります。その範囲は外科医の独壇場ですね。

今日の話はそのオペでないとできない部分ではなくて、オペでも非オペでも同等の治療ができる場合の話です。そうなった時、外科医はやはりオペを選択する傾向はあると思いますし、私も外科医の端くれだったことからその考えはよく理解できます。外科医は知識だけでなく高い技術が求められ、技術の差はそのまま結果に現れますから、器用で繊細なオペができると自信を持って、そして実際に綺麗なオペをすることは大切です。

私も手術は好きですし、自分の技術を色々な人に見てもらいたいと言う気持ちは正直に言うとちょっとはありました。しかし人生は予測できないもので、そんな私が手術ではなく、注入治療を専門にしているのです。面白いものですね。

手術が好きなのに手術をしない選択をするのはけっこう悩みました。器用さや繊細な技術には自信もありましたし。でも注入治療の理論を知り、その効果やポテンシャルの高さを知ると、後ろ髪を引かれる思いだったオペの未練を断ち切ることができたというか、むしろこれはもう今後、オペよりも注入治療が大切になってくるのではないか、とまで考えるようになり、積極的に非オペである注入治療を選んだのでした。

外科医は切りたがる、切って白黒はっきりしたがる、というのは自分の経験からもよくわかります。だってオペが好きで外科医となっているわけだし、手先の技術にも自信があるわけですから。しかし時代は変わり、非オペの技術は以前と比べ物にならないくらい進化しており、今後もますます発展していくであろうことを考えると、外科医の思いとは裏腹にオペの出番はまた限定されたものになっていくのかなと思います。美容も保険診療も。

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