たれ目院長ブログ 〜溶ける糸はホントに溶ける?治療というのは皆様が思うほど都合良くことは進まないことも〜

どうしても治療というのは良い面ばかりに目立ってしまいます。美容医療となれば広告して集客する必要があり、よりメリットばかりが強調されてしまう傾向があるのは否定できません。副作用やデメリットも考えた上で治療を進めるべき、と警鐘を鳴らすドクターもいますが、そのような声は一般の方の耳に届きにくいものです。

ヒアルロン酸注入、ボトックス治療では他院での施術後、アンバランスになってしまった状態を修正することはちょくちょくありますが、今回は糸の話。

ここ数年、溶ける糸の人気が高く、ヒアルロン酸によるリフトアップとどちらが良いか、という質問も良く受けます。それぞれに得意なことがあり、一概にどちらが良いと言えるものではありません。ボリュームを作り出すことはヒアルしかできないし組織を牽引する力は糸の方が強い、などそれぞれの得意分野を組み合わせればより良い治療ができると、私は結構柔軟に考えます。そもそも、複雑な構造をしている人体、顔を、一つの治療で全て改善させようというのは無理な話です。

糸のデメリットというか弱みは、一般的には「コグ」と呼ばれる「トゲ」で脂肪などの組織を物理的に引っ掛けて引っ張ることでリフトするために、コグの組織への引っ掛かりが外れてしまうと牽引力を失ってしまうこと。患者様からよく糸を入れたけど1ヶ月もたなかった、3ヶ月で落ちてきた、私は半年経っても上がってた、などと効果の幅がある感想を聞きますが、これはコグが外れてしまうことが効果が落ちる要因の一つだからと推測できます。

コグが外れるタイミングは人それぞれなので持続期間にばらつきが出てしまうわけです。糸によって組織を牽引する力は施術直後が最大と思われるので、究極論を言えばその後数ヶ月間、顔を触らず、マッサージもせず、笑わず動かず、最小限の動きで過ごして糸の周囲が瘢痕化するまで表情を変化させなければ糸の効果はかなり保たれるかもしれません。が、現実的には難しく、表情の変化が大きい方や顔を触ることが多いと糸がずれて本来のリフトアップ力を発揮できなくなり、その結果として1ヶ月で元に戻ったという感想になるのでしょう。

また、コグが外れるというのは本来狙った位置から糸がずれてしまうことを意味します。一旦ずれ出してしまった糸は他の組織の引っ掛かりに引っ張られ、どんどん位置がずれてしまうこともあれば皮膚の引きつれ、違和感の原因となることもあります。糸を専門的に施術しているドクターは当然そのことを意識して上手く施術されていると思いますが、糸の構造上、治療の仕組み上どうしてもそのようなリスクはあります。

今回、患者様が以前に施術した糸がずれて違和感が強く、変に引っ張られる、ということで除去しました。通常はそのような小オペも当院は受けませんが、たまたま糸の断端がすぐにわかる位置であったので少しだけ切開して糸を摘み出しました。

取り出した糸は組織に押されて歪んだ形に。

溶ける糸だから残らないと言われていても、皆様の予想以上に溶けるまでの時間がかかります。この糸も1年以上前に入れられたものですが、溶ける様子はあまりなくかなりはっきりとした形で残っていました。

糸は種類にもよりますが一般的には1〜2年で溶けると言われます。ただしこれは控えめな数字で、実際にはもっと長い時間がかかる、もしくは溶けきらないことも考えられます。実は私自身そのようなことを外科医時代から経験していました。

外科のオペでは色々な吸収糸を使いますが、何らかのことで半年後や1年後に再手術を行ったとき、溶けているはずの吸収糸がバッチリと残っているのをよく見ていました。外科医同士でオペしながら、吸収糸って言われてても全然吸収されないじゃん、と言いながらオペしていたものです。

顔の糸も同様に、思ったよりも残存している可能性が高く、糸を入れ続けると残存糸が増えていくことも考えられます。実際にそのような状況を見たというドクターの話も聞いたことがあり、1〜2年で溶けてなくなるから安心、というのはある程度幅を持って考えた方がいいかもしれません。吸収糸は溶ける過程で分断するのでそこからの感染は治療が大変、という理由で溶けない糸の施術にこだわるドクターもいらっしゃいます。

ちょっと強調しておきますが、だからと言って溶ける糸が悪いわけではありません。糸のリフトアップを否定しているわけではありません。どんな治療にも必ず副作用はあります。もちろんヒアルロン酸注入もリスクや副作用、デメリットはあります。大事なのは、そう言ったマイナス面もあることを知り、理解すること。それを上回る効果がある、自分に必要と思えば適正な治療として受けていただくことは賛成です。そして施術する側のドクターはそう言ったマイナス面から目を背けずに、起きないように配慮し、起きてしまったことは改善できるような手段を準備しておくことでしょう。

 

 

 

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