たれ目院長ブログ ~医療は医学、つまり学問、学術~
先日は当院でアラガン社主催のヒアルロン酸注入セミナーが開催されました。MDコードに基づく注入治療もだいぶ進んでいて、セミナーも中級以上のドクター向けとなってきました。
今回のセミナーもまさにそうで、集まったドクターも注入治療を一定以上のレベルで行っているドクターばかり(写真NGのドクターも他にいます)。講師は有名な京都の岩城先生と私のダブルインストラクターで行いました。最近ブログに載せていませんでしたがこのようなセミナーを月に2~3回、他にマンツーマンのセミナーを数回行っているためなかなか休む暇がなく、風邪も動きながら治していました。
最近、血液クレンジングを問題視するニュースを見ました。血液クレンジングとは、点滴のように体に針を刺して一旦血液を体外に出し、オゾンで処理してまた体内に戻すという治療です。私は血液クレンジングについて特に考えたり調べたりすることはなかったため断定的なことは言えませんが、医学的にしっかりとして理論と効果があるという話もあまり聞いたことがありませんでした。
医療というのはビジネスではなく、医学という学問、学術です。人の身体に処置する以上、単なる思いつきや儲かるから、という理由でなされるべきではなく、一つの治療について世界中で色んな研究や検証が行われ、その結果、しっかりとした理論の基にリスクと効果のバランスがとられて一つの治療として世に広がっていきます。そういった学術的な研究、検証の差が一般の商売、美容、エステとの違いとも言えます。
さて、ここでちょっと問題となってくるのは、効果があることを証明するのは簡単ですが、効果が無いことを証明する手段がないこと。つまり「悪魔の証明」です。ある治療について、効果はあるのに研究が足りないだけでまだわかっていないだけだ、と言ってしまえばその治療に効果が無いとは言い切れなくなってしまいます。そして悪魔の証明と同じく、効果がないことを証明することは事実上不可能です。
血液クレンジングも、ぱっと見た限りでは医学的に正しく、かつ実感できる効果があるのかは疑わしいところがありましたが、だからといって無闇に否定することもありませんでした。(美容業界の大先生のように「そんなの意味ねえよ」とはっきり言ってしまえれば楽なのかもしれませんが…。)ただしちょっと気になっていたのが、血液クレンジング療法をPRしたり勧める人が、ドクターよりも一般人の方が多いのが目についたこと。
医学ではわかっていないことも多いですが、逆にわかっていることも多いです。その現代医学の知識を無視して未知のものを優先するのはちょっともったいないなと思いますが、人間というのはどうも開拓精神があるというのか、未知なるものになにかしらの期待をしてしまうようで、効果がある(はずだ)がまだ研究中でわかっていない、と言われると根拠の無い期待を持ってしまうものです。
血液クレンジング療法については医学的に正しいかどうかというよりは、はっきりとした根拠のない治療を社会的に影響力のある人が広めた、いわゆるステマをしたかということが問題の焦点になっているようです。そちらの方はニュースで見ていくとして、私の専門であるヒアルロン酸注入治療は、紹介したセミナーや勉強会などで、こつこつと広めていきたいと思っています。
ヒアルロン酸注入治療は世界中で広がっており、老化のメカニズムにおいて根本的な問題を解決できる治療法として認識されつつあります。この治療は一部の地域で行われているものではなく、もはや世界的な流れになっており、かつ様々なところで研究や検証がなわれて、トレーニングも行われています。特にMDコードを使用した教育プログラムは加速度的に広まっており、その動きは今回のようなセミナーやトレーニングによって草の根的な活動によって支えられています。
そんな動きに関われている、ヒアルロン酸注入治療を正しく広める活動に少しでも貢献できていると思うと、例え休みを潰してでも儲からなくても依頼されたセミナーを頑張って引き受けちゃいます。
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