Facial contours輪郭を整えたい

輪郭とは

輪郭を整えるには、どうしたら良いのか。
まず、何をもって輪郭とするかが問題となります。輪郭と一口で言っても、何を見ているかによって異なるためです。

例えば、自分で鏡を手に持ったときと、鏡から1m〜2m離れたとき、それぞれの輪郭は異なります。手に持った鏡に反射した自分の輪郭を見たとき、顔の外側のラインよりもやや内側のラインが輪郭として見えます。離れた鏡で自分の輪郭を見たときは、顔の外側のラインが輪郭として見えます。

そして、他人は外側のラインをその人の輪郭として認識して見ていることが多いです。
つまり、自分が近い距離の鏡で見る輪郭は、他人から見る自分の顔の輪郭とは違うことになります。

そのため、どこが崩れていてどこを整えるべきなのかは、どの輪郭を見る人が対象で、どれぐらいの距離で見える輪郭を整えるべきなのか、となります。

輪郭が崩れている

へこみや出っ張り、たるみだけではなく輪郭として見えるラインについても考える必要があります。
髪の毛が顔の周りにあると、見る人にとってはその髪のラインが輪郭の一部として認識されます。そういった輪郭の一部となり得る情報や要素を拾い、それがずれたり崩れたりしていないかどうかも「輪郭が崩れているかどうか」のポイントとなり、最終的には化粧や光の当たり方も想像した上で、コントロールする必要があります。

メイクや髪型は、輪郭の見え方を考える上で最終的にはとても重要ですが、まずは何をおいても土台である基本的な骨格を整えることが大切になります。

どういう方向性で輪郭を整えたいのか

輪郭を整えたい」ときに大切なのは、「どういう方向性で整えたいか」です。
卵形にする、シャープな卵形にする。もしくは、滑らかで柔らかいラインにする。バランス自体は卵形であるけれど、少しスッキリとしたシャープなラインを残したい。もしくは、その中にも可愛い要素を出していきたいなど。同じ卵形の中でも、すっきりした卵形と可愛らしい柔らかいラインの卵形があります。

また、卵形よりも真ん丸に近いような丸みのある輪郭で、可愛らしさや小顔感、ある意味で幼い童顔っぽさを求める方もいますし、縦長で少し面長感を感じるようなシャープですっきり・ほっそりとした輪郭を好む方もいます。

人によって望まれるものは、異なります。
まずは患者様とドクターの間で目指す輪郭の方向性を徹底的に擦り合わせていくことが大切です。

ドクターは患者様が何を求めているか、どんな輪郭になりたいのかを知り、それに対して今現在のお顔との違いを分析していきます。
ここが痩せている、ここが出っ張っている、ここが足りないなどを分析し、なりたい輪郭と今現在の輪郭との違いを徹底的に埋めていきます。

なりたい輪郭と今現在の輪郭との違いを埋めていく

なりたい輪郭に対して足りない所は、ヒアルロン酸を使って整えることができます。
反対に、なりたい輪郭に対して今現在の輪郭が明らかに出っ張っている場合、小さくしないとその輪郭になれない場合は、ヒアルロン酸で対応することは難しく、オペの検討が必要です。
「どうしてもオペは嫌だ」という場合は、オペ以外の治療で限界まで寄せた状態で妥協する、もしくは受け入れる、といったような方向性を擦り合わせします。

輪郭が崩れている原因の分析とそれぞれの治療法

治療するドクターは、患者様の輪郭の崩れが何が原因で起きているのかを徹底的に分析します。結果的に綺麗になるのであれば、患者さんにとっては興味のない話かもしれませんが、治療するドクターとしては、分析し原因を知ることなくして治療はできません。
その輪郭の崩れが骨格的な問題によって起きているのか、それとも中の脂肪の痩せやアンバランスさが問題なのか、筋肉の問題なのか、皮膚の緩みが問題なのか、皮膚そのものの弾力がなくなっているのか、といったように、今起きている問題の原因を徹底的に分析していきます。

原因①痩せ
骨格的なところから整えられそうな場合は、ヒアルロン酸もしくは骨格矯正ができるような治療をします。
多くの場合、お顔の脂肪は年々痩せていくものです。痩せて失われた脂肪はヒアルロン酸や脂肪を注入して、失われた形を取り戻すような治療をメインとして行います。
逆に出っ張っている場合は、骨を削るようなオペを考えます。

原因②筋肉
筋肉が出っ張り、それが角を作り輪郭を歪めている場合には、その筋肉を縮めるためにボトックス系の治療が必要になります。

原因③皮膚の緩み
皮膚が緩み、靭帯も伸びて下に下がり輪郭が崩れている上に、骨格矯正的に治療してもまだ緩みが大きい場合は、物理的に引っ張り上げるような治療も必要です。
例えば糸治療であれば「糸は異物感があって怖い」との声も聞きますが、今は身体の手術で使われる糸に近い成分の溶ける糸をメインで使用しているため、ある程度使う分にはそんなに心配はいらないと考えます。

究極的には、フェイスリフトです。
一度皮膚を剥がして中の構造ごと上に引っ張り上げ縫い付けることで、しっかりと上に上がります。

このように原因を分析し、原因に対する治療を丁寧に行っていくと、徐々に希望の輪郭に近づけることができます。
ですが、ほとんどの場合、輪郭の崩れの原因は一つではありません。筋肉・骨・脂肪など複数の原因が重なって起きていますから、それをたった一つの治療のみで改善するのは難しい

輪郭の整え方

女性歪み

アウターラインの輪郭、つまり他人から見えるような外の輪郭を整えていくと顔がすっきりし、希望の輪郭に近づきやすくなります。
手に持った鏡で見るような、やや内側の輪郭を整える時の治療は、少し異なります。接線として見えるような輪郭を立体的に揃えていく必要があります。顔を横から見た時に立体的なシルエットになるように揃えながら、自分が見る輪郭の幅を小さくしていきます。形をより綺麗にバランス良く整えながら、自分が見る輪郭のラインも調整していき、さらに同時に皮膚を引っ張りながらシフトしていきます。

形を整える・ラインを整える・バランスを整える・皮膚をずらす・テンションをかける
そういった複数のことを同時に考えながら、正面から見た時のライン・自分が見る内側のライン・斜めを見た時のライン・横から見た時のシルエットも揃えていくと、どの角度から見ても整った輪郭のお顔ができていきます。

輪郭を整えるには、最終的に僅かな歪みやへこみを非常に細かく調整していくことになりますので、綿密な調整が可能な治療が必要になります。