Under eye hollows目の下の凹み

目の下のへこみ


目の下のへこみを気にされている方からよくお聞きする「気になる箇所」は、大体の場合、クマのラインゴルゴラインの2つです。
クマのラインは、専門用語では“ティアトラフ”と言います。
ゴルフラインは、クマのラインから少し分かれて入ってくる斜めのラインで、年齢を重ねていくと、多くの方にこのようなラインが入ります。

目の下のへこみの原因と治療法

例えば、こめかみがへこんで痩せている場合、これはほとんどがこめかみだけの問題によるものです。年齢を重ねていくと、こめかみに元々あった骨の形・脂肪が失われ、どんどんへこんでいきます。

頬も同様で、頬にある脂肪は、基本的には年齢を重ねていくと下に下がっていったり、単純に痩せて失われていくものです。へこんだもの、痩せたものが勝手に戻ることはありませんが、なくなった脂肪の代わりに形になるものを置いて、形を取り戻してリフトアップすれば、綺麗な形に戻すことができます。
こめかみや頬のように、単純に痩せていったことだけが原因であれば、そこに形を取り戻すことで、ほとんどの場合は治療が可能です。

しかし、目の下のクマやゴルゴライン、そしてへこみができるのには、色々な原因が複雑に重なっています。下記の4つの主な原因と、その治療法について説明していきます。

1.周りからくるたるみ
周りからリフトアップしてあげる治療が必要です。
治療方法としては、皮膚を斜め後ろ、本来の位置に戻すような治療ができるもので、ヒアルロン酸、糸、オペなどが挙げられます。

2.痩せによる窪み
直接窪んで痩せていく問題は、直接形を取り戻して起こしながらリフトアップする治療が必要となります。痩せて失われた部分に、本来あった形を取り戻すことが改善策です。
例えば、何かを注入したり、オペで脂肪を付け替えたり、または、中の組織をオペで丸ごと吊り上げて元の位置に戻すようなミッドフェイスリフトという処置もオペができるドクターであれば可能です。

3.脂肪の飛び出し
脂肪が飛び出てきてデコボコができる問題に関しては、飛び出た脂肪を取ることしか選択肢がありません。いわゆる脱脂というオペがメインとなります。麻酔をかけた状態で目の内側を捲って、粘膜側を切って脂肪を取り出します。

「オペは怖い」という方の気持ちは、よくわかります。オペはちょっと怖いですし、できるだけオペなしでいきたいと思っていますが、逆に言うとオペでしかできないことは、潔くオペを選ぶしかありません。
脂肪を取り出すと綺麗な形に戻りやすいというメリットがあったり、オペ自体も上手にすればそんなに大きなものではありません。
脱脂がどうしても嫌な場合は、脂肪溶解注射で脂肪を徐々に小さくしていくという選択肢もありますが、基本的にはオペの方がコスパがいいと考えてください。

4.皮膚の弾力低下
皮膚が薄くなってきて弾力が低下する原因は、コラーゲンをメインとし、ヒアルロン酸量や保水力の低下によるものです。そこを戻していくには皮膚を刺激し、皮膚のコラーゲンやヒアルロン酸の量を増やして保水力を高めていくことが大切です。
皮膚が薄いと中の組織の色が薄く透けてしまうのですが、皮膚の弾力が増してくると色味が戻ってきて透ける感じも減ります。紫のような色が黒いクマも減り、かつ弾力が出てくると伸びが出てくるため小ジワ感も減り、全体的にいい方向にいきます。

目の下のへこみを改善するために大切なこと

以上のように様々な原因に対しての治療を組み合わせていくことで、目の下のへこみをナチュラルに改善することが可能です。大切なのは、複数の原因が重なる場所に関しては一つの治療で無理に治そうとしないようにすることです。一つの治療で無理に治そうとすると、どこかでバランスを崩してしまうことがあります。
物理的に無理なものは無理であると割り切り、複数の原因に対する複数の治療をきちんと組み合わせていくことが重要です。

 

カウンセリング

自分で「この治療を受ければいい」と判断し、その治療のみを受けていても満足いく結果が得られない場合は、原因に対する治療のバランスが合っていない可能性があります。
目の下のへこみができてしまった原因の一つ一つがどれぐらいの割合で組み合わされているのかは人によって様々ですので、そこはプロであるドクターの判断に任せるのがいいでしょう。

「どうしたらいいのか分からない」という患者様が迷子になってしまうことのないように、それをプロとして原因を究明し、状態を分析し、診断・提案をするのが本来の医者の仕事だと考えています。