こんにちは、松元です。
今日は「患者さんの理想の人」のお話をしたいと思います。
「どうなりたいですか?」という質問に対して、時々具体的な芸能人の名前を挙げてくださる方がいます。
私、芸能人にかなら疎くて名前を聞いてもだいたいピンとこず。
そのたびに調べて「あ、この人!」と理解するのですが(笑)
でも、こうした具体名を挙げていただくのは、かなり参考にさせてもらっています。
具体例を挙げるメリット
患者さんが「この人みたいになりたい」と写真を見せてくださると、そのイメージが私の頭にもクリアに浮かびます。
たとえば、「この写真が私の理想です!」と言っていただけると
、患者さんの頭の中にあるぼんやりとしたイメージを共有することができます。
自分の理想を言葉で説明するのって実はとても難しいんです。
その点、具体例を出してもらえるのは大きな助けになります。
理想と現実のギャップ:デメリットの側面
しかし、ここには必ず「ギャップ」というものが存在します。
注入治療では、患者さん自身を美しくすることはできますが、「別の人」になることはできません。
これは当たり前のことなのですが、
理想の写真を見せていただいた時こそ改めて丁寧に説明する必要があります。
注入治療では「Aさんを綺麗なAさんにする」ことは可能でも、
「Aさんが理想のBさんにする」ことは残念ながらできないのです。
このギャップを正しく埋められないとトラブルになります。
理想の要素を引き出すカウンセリング
こうした場合、私は患者さんの理想とする芸能人の「要素」を抜き取る作業をしています。
「どんなところが好きですか?」
「どこに一番惹かれますか?」
こうした質問を通じて、その芸能人が持つ特徴や印象を深掘りしていきます。
たとえば「シャープな感じが好き」や「全体的に柔らかい雰囲気がいい」「鼻筋が綺麗」
というような具体的な答えが出てくることもあります。
逆に、そこはあんまり好きじゃないんだよね、な部分も出てくるかも。
それらを基に患者さんのゴールを探り出し、注入治療でできること、できないことを整理し、
どれだけ患者さん自身にアジャストできるかを考えていきます。
注入治療でできること
注入治療は形だけでなく、印象を変える力を持っています。
たとえば、「柔らかい雰囲気」や「シャープな印象」など、
見た目から受けるイメージをコントロールすることができます。
そのため、「Bさんそのものになる」ことはできなくても、
「Bさんが持つ印象に近いAさん」には近づけることができます。
ゴールは「綺麗なAさん」
私が大切にしているのは、患者さん自身の良さを引き出しながら理想のイメージに近づけることです。
「Aさんのゴールはあくまで綺麗なAさん」
そして、
「Bさんの持つ印象に寄せたAさんにすることは可能」
このポイントをしっかり伝えながら、患者さんの納得いくところで治療を進めていくことを大切にしています。
自分らしさを保ちながら理想に近づく、そんな治療のプロセスが私はとても好きなのだと思います。
それではまた。
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