ヒアルロニダーゼの使い方

先日もヒアルロン酸セミナーの講師をさせていただきました.このセミナーは院内セミナーなのですが、毎回多くの外部ドクターにも参加していただいています.

セミナーでどんなことをしているのか?

毎回違うのですが、私がやっている初級セミナーでは

「注入治療に大事な要素は何か」からお話ししています.

注入治療に大事な要素はカウンセリング、アセスメント、テクニック全てであり、それが1つでもかけていたら結果はイマイチになります.カウンセリング、アセスメント、テクニック、全て時間の限りお話ししたり、実際にやって見せたりしています.

セミナー内でお話ししている内容のごく一部を紹介します.

「ヒアルロニダーゼ」

ご存じの方もいるとは思います.いわゆるヒアルロン酸を溶かす薬です.

ヒアルロニダーゼは大きく3つあります。

牛由来、羊由来、人由来。その違いや使い方もお話しします。

ギュッて省略して書くと、人由来のヒアルロニダーゼが1番アレルギーの可能性は低いですが、お値段は可愛くないですw

ヒアルロン酸治療は溶かす薬があるから安心💓というのはある意味そうですが、実はそんな簡単なものでもありません.

ヒアルロン酸に理想的にヒアルロニダーゼを注入するという実験をしたところ、アラガン社のボリューマで0.1ccに対し、ヒアルロニダーゼは45単位ほどは必要です。固い製剤に対してはもっと必要になってきます。

ヒアルロニダーゼが溶かしたいヒアルロン酸に理想的に当たることはそうそうないです。

なので、思った以上に溶かすのに量が入ります。

また溶かしたいヒアルロン酸だけではなく、周りのヒアルロン酸も一緒に溶けてしまいます。

治療の結果がイマイチだからと溶かすヒアルロニダーゼと、塞栓を疑ったときに溶かすヒアルロニダーゼの使い方は全然違います。

また最近だと、他院で注入したヒアルロン酸による遅発性アレルギーの患者さんのヒアルロン酸を溶かした経験があります。遅発性アレルギーを発症し、硬くなったヒアルロン酸は予想以上に溶かすのに苦労しました。

ヒアルロン酸を注入するドクターでもヒアルロニダーゼの使い方をほとんど知らないドクターもいるのと、自由診療でありまだまだ未知なことも多くあり、話題に出すことで意見交換もできるため、お話ししています。一度新井先生が講師で合併症をメインにしたセミナーの際は、参加したドクターと共に色々な種類のヒアルロン酸を実際に溶かしてみる実験をしたり、経験の話や意見交換もしています。

華やかそうに見える美容医療の世界ですが、やっていることは医療なのでみんな真剣です。

またセミナーの内容なんかを少しずつブログに書けたらなと思います。

ドクターの方でヒアルロニダーゼの使い方とかで気になることあればお気軽に連絡ください。インスタのメッセが早く気づくと思いますw私がわかる範囲であれば、お答えします(^^)

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