昨日書ききれなかったこと
私には忘れられない上司がいます。
今からずっと前、20代のころの話です。
来月赴任する挨拶のため、その病院の部長を訪ねた時のことです。
今勤めている病院のことなどひとしきり私に尋ねた後
「あんた家で正月やったことないやろ?」
「はい。毎年当直だったので。」
「今年は家に帰らせてやるからな」
びっくりしました。
どこの馬の骨ともわからない私に初対面でそんな事を言ってくださるなんて。
赴任してから怒涛の日々が始まりました。
知識も経験も足りない私は毎日外来で手術室で部長に罵倒されました。
でも困った時にはすぐ飛んできてくれました。
外来の控室で朝コーヒーを淹れてくれたりもしました。
そして私は赴任1年目の大晦日を実家で過ごすことができました。
部長自ら大晦日の当直をしてくれたおかげで。
その事を忘れることができません。
無条件に私に与え、自分で引き受けてくれたことの感動はずっと心に残り、部長はもう一人の父のような存在になりました。
昨日セミナーが始まる前、途中と終わってからも新井先生が松元先生を厳しく叱責していました。
私はそれを見ながら部長のことを思いました。
新井先生が多賀谷先生、松元先生から父と呼ばれる理由がわかった気がしました。
とびきり厳しいけど、無茶な事は言わない
ここまで上がって来い!
もっと出来るはずだ!
本気で怒ってくれる上司と必死に頑張る部下
ラベールはすごい所だ
ここに来れて良かった
久しぶりに部長に連絡してみようかな
そんな事を思った昨日でした。
この記事へのコメントはありません。