MD-CODESを利用した最新のヒアルロン酸注入治療は、従来のヒアルロン酸治療と理論が全く異なり、違和感の無い若返りを可能とします。
その前に、MD-CODESって何?、と思われることでしょう。まだ知らない美容ドクターも多いのに、ましてや一般の方はほぼナニソレ?となりますね。
MD-CODESとはヒアルロン酸を注入すべきポイントを示した記号であり、注入治療初心者のドクターにとっては正しい治療を行うためのマニュアルとなり、注入治療に慣れたドクターにとってはこの治療に関する共通言語となり、ヒアルロン酸注入治療をとことん追求する人にとっては自然な若返り、ナチュラルな美を実現するためのツールとなることでしょう。
MD-CODESについて話し始めると長くなるので別の機会にするとして、ではそれを使えば誰でも自然に若返るのか、と聞かれると残念ながらそうとは言えません。MDコードはあくまでツールであり、正しく理解して使いこなせば今までとは次元の異なる若返り治療が可能となりますが、使い方を間違えるとそうはならず、かえってバランスを崩してしまうと違和感のある顔になってしまうリスクがあります。
ちなみに異次元と表現したのは決して大袈裟ではなく、たるみ症状に対してただ引っ張るだけの治療をしていた人にとってはそのように感じる面もあるからで、実際にも失われたボリュームを作り出すこの治療は3次元的に立体として人の顔を捉えて治療するのに対し、症状を2次元的に治療していたものとは「次元」が異なります。いや、若返って時間を巻き戻すということを考えると4次元治療とも言えるかも…笑
話それましたが、違和感なく自然な若返りを実現するために大切なのは、MDコードそのものではなくそのツールをどう使うか、ということ。どんなに優れた薬も道具も使い方を誤れば良い結果は出ません。しかもよく切れる包丁ほど指を切った時には深く切れてしまうように、MDコードを正しく理解せず技術が足りないと、アンバランスな顔になるだけでなく動脈の流れを悪くして皮膚が壊死したり失明したりと、深い傷を残してしまう恐れがあります。
ヒアルロン酸、ボトックス治療は、患者様の症状、程度、筋肉の配置、筋肉の動かす癖、靭帯の配置、脂肪の量、脂肪の配置、頭蓋骨の形、患者様の悩み、改善したいか気にならないか、さらには年齢や持病、内服薬…、といった様々な情報を加味して進めていかなければなりません。頭蓋骨ひとつとってみても一人として同じ人間は存在しません。それを、頭蓋骨だけでなく筋肉も、脂肪も、と考えていくと、同じ治療ではそれぞれの患者様を満足させるのは無理だとすぐにわかります。
患者様それぞれに完全オーダーメイド治療。注入治療にはこれが求められます。ヒアルロン酸であれば0.05cc単位で量を使い分けていき、部位によっては0.02ccずつ入れていきます。これだけで差が出るのか、と疑問に思うかもしれませんが、これだけで効果が出ます。人の顔は絶妙なバランスの上に成り立っており、それだけ精密な治療が求められる、ということを日々治療しながら感じています。大雑把な治療、雑な治療ではナチュラルには仕上がりません。
さらに量だけでなく深さ、皮膚の下なのか脂肪の中なのか筋肉の下なのか、と立体的に注入すべきポイントを考え、それに適した弾力の製剤を選択し…、となると画一的な治療では全く無理で、例え少量であってもオーダーメイド治療になることが必然なのはすぐにわかります。
ボトックスも同じで、シワの形や深さも千差万別。筋肉の配置や強さ、動かすクセによって注射するポイントや薬液量、さらには薬液の濃度、注射する深さを細かく変えていきます。ボトックスの場合は注射する深さを0.1mm単位で調節することもあります。
ただ、ボトックスの難しいところは、どれだけ注意して注射しても効き具合を厳密にコントロールするのは難しいこと。形を整えるヒアルロン酸と違い、ボトックスは薬が効くことによって効果が出てきます。つまり同じ人であっても薬の広がりがたまたま広くなってしまうことや、体調や治療後の行動によっても薬の効き具合が変わってしまうこともあるということ。
結論。一人として同じ人間が存在しない以上、ヒアルロン酸・ボトックスの注入治療は常に完全オーダーメイド治療。例え1ccであっても常にオーダーメイドで治療します。
この記事へのコメントはありません。