資生堂が塗るだけで人工皮膚になる事業を取得
医療も日進月歩で進化していますが、医薬品や化粧品も日々進歩しています。このニュースを読んでみると、セカンドスキンは乳液と一緒に塗ることで肌と一体化して凸凹を修復する人工皮膚を肌上に形成してシワやたるみを隠すとあります。この方法ではたるみを隠すまでは現実的には難しいでしょうが、シワやシミ、毛穴を隠すのには効果的でしょう。さらに応用して、より強力なバリア層を作りつつ皮膚に対する刺激を減らした日焼け止め、というようなことにも使えそうですね。または美容液を塗っておいて上に人工皮膚を塗れば、ずっと保湿パックした状態にできるかもしれません。
人工皮膚は以前から研究はされていますが、まだ皮膚の代わりとなるようなものは聞いたことがありません。手術ではすでに、人工血管、硬膜や胸膜のかわりとなる素材、骨の代わりとなる充填剤など様々な代用素材があり、広く使われています。皮膚はそれらの代えがきく組織とは違って、日々ターンオーバーで新しく生まれ変わり、水分を留めて保湿しながら外からの栄養を摂り入れ、皮膚呼吸をし、皮脂を分泌して皮膚バリアを形成し、外部からの刺激やアレルギーから身体を守り、紫外線の影響もカットする…、というように、考えてみれば驚くほどたくさんの機能を持ち、それらを常に同時に処理をしているという非常に複雑で高機能な組織なので、代替素材というのが難しいのは当たり前でしょう。
顔の悩みは大きくわけると、
・肌(シミ、イボ)
・シワ
・たるみ
です。極端な話、シミ、イボをとってシワを消してたるみを改善させれば誰でも一気に若返ってきれいになります。その3つの悩みのうち、肌の悩みはある程度努力で予防、改善ができます。シワは努力で消えるものとそうでないものがあり、たるみは医療の力を借りないと根本的には改善できません。
言い換えると、肌は手をかけてあげればちゃんと応えてくれてきれいになります。紫外線をカットし、生活習慣を見直して適切なケアをすれば、肌は保湿されて潤ったハリのある状態になり、シミは分解され、ターンオーバーで排出もされて消えていきます。水分をたっぷりと含んだ肌は、ちりめんジワと呼ばれる細かいシワもできなくなります。美容液も使って日焼け止めもしっかりと塗って手間をかけているのに良くならない、という方は、そのケアや方法が間違っている可能性が高いです。
洗顔やクレンジングは油分の多いものを使ってませんか?擦るような洗顔はしていませんか?保湿剤はちゃんと保湿成分の入っているものを使っていますか?日焼け止めはノンケミカルで攻撃性の低いものに気を使ってますか?化粧品は刺激を考えて選んでいますか?化粧をしたまま寝ていませんか?
ちょっと聞いただけでも当てはまる方は多いと思います。逆にそんなことは当たり前で、それ以上にかなり気を使っているのに肌の状態が悪いという方は、残念ながら思い込みでケアをしていて本当の正しい方法を知らず、実は意味のない保湿剤や化粧品を使用している場合があります。
たるみは皮膚だけの問題ではなく、脂肪や筋肉が減ることでボリュームロスが起こり、骨が縮むことで土台が崩れて皮膚の支えがなくなり、さらには皮膚を支える靭帯が伸びることで顔全体がたるんできます。その減ったボリュームを補い、縮んだ骨の代わりとなり、伸びた靭帯を引っ張って支えるにはヒアルロン酸で皮膚の奥にアプローチする必要があり、皮膚の表面に何かを塗っただけでは根本的に改善させることができないのはもうおわかりだと思います。
これはヒアルロン酸で世界シェア1位のアラガン社の資料からお借りしましたが、非常にわかりやすくまとめられていると思います。いま現在は、骨の代わりに皮膚の支えとなり、脂肪や筋肉の代わりとなってボリュームを補うことができる安全な素材はヒアルロン酸しかありませんが、人工皮膚のように今後あっと驚くような新素材が開発されて世に出てくるかもしれませんね。
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ラベールミラクリニック
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