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日々、患者様から多くのご質問をいただきます。私は常々、ただ答えを提示するだけでなく、患者様ご自身が正しい知識を得て、ご自身で判断できるようになっていただきたいと考えています。
「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」という言葉がありますが、美容医療においても、なぜその治療が必要なのか、どのようなリスクがあるのかという「考え方」をお伝えすることが、患者様の長期的な幸せに繋がると信じているからです。
今回は、患者様からいただいた2つのご質問、「上まぶたへのヒアルロン酸注入のリスク」と「目の下のクマ治療の選び方」についてお答えします。
1. 上まぶたのヒアルロン酸注入で「失明」のリスクはあるの?
- 以前、上まぶたのくぼみにヒアルロン酸を注入し、仕上がりには満足しています。しかし、「失明や壊死が起きる」という噂を聞いて怖くなりました。今後も治療を続けて大丈夫でしょうか?
- 結論から申し上げますと、現在きれいに注入されており、問題が起きていないのであれば、後から失明や壊死が起こることはありませんのでご安心ください。
リスクが起きるタイミングについて
失明や皮膚の壊死といった重大な副作用は、ヒアルロン酸が誤って「血管の中」に入ってしまった瞬間に起こるものです。つまり、注入時に血管内に入らず、正しい位置にきれいに注入されたヒアルロン酸が、後からじわじわと血管内に入り込んで塞栓(そくせん)を起こすということは医学的にあり得ません。
今の時点で経過が順調であれば、そのヒアルロン酸に関しては心配する必要はありません。
医療行為としてのリスクと向き合う
「絶対に大丈夫か?」と聞かれると、医療に100%はありませんので、正直に「リスクはあります」とお答えすることになります。 どんな手術や処置でも、雑に行えばリスクは高まりますし、正しく適切に行えば安全性は高まります。
例えば、どんな小さな病気の手術であっても命に関わるリスクがありますが、それ以上に「病気を治す」「健康になる」というメリットがあるからこそ行います。美容医療も同様に、解剖学を熟知した上で、リスクを最小限に抑えつつ、最大限の効果を狙って丁寧に施術を行っています。
2. 目の下のクマ治療、ヒアルロン酸とベビーコラーゲンどちらが良い?
- 目の下のクマ治療について、ベビーコラーゲンはヒアルロン酸のようにボコつかず安全だと聞きました。色のクマにはベビーコラーゲン、凹凸のクマにはヒアルロン酸が良いのでしょうか?それぞれの選び方を知りたいです。
A.目の下のクマ治療は非常に奥が深く、一概に「これだけやればOK」と言えるものではありません。
クマ治療には多くの選択肢があります
現在、目の下のクマ治療には以下のような多くの方法があります。
- ヒアルロン酸注入
- ベビーコラーゲン注入
- PRP(多血小板血漿)療法
- ECM製剤(肌育注射など)
- スレッド(糸)によるリフトアップ
- 脱脂術(脂肪を取り出す手術)
- 脂肪再配置(裏ハムラ法など、脂肪をずらす手術)
- 脂肪注入
- 脂肪溶解注射
「どの製剤が良いか」ではなく「原因は何か」が重要
患者様としては「この注射が一番良い」と決めてもらえれば分かりやすいかと思いますが、実際には「クマの原因」によって適した治療法が異なります。
- 影のクマ(凹凸): たるみや脂肪の突出、くぼみによるもの
- 色のクマ(透過): 皮膚が薄く、下の筋肉や血管が透けて青黒く見えるもの
- 茶クマ(色素沈着): メラニン色素によるもの
クマの原因が1つだけであれば、1つの治療で改善することもあります。しかし、多くの場合、複数の原因が重なっています。 例えば、「脂肪が出ていて影ができている(凹凸)」上に、「皮膚が薄くて色が透けている(色味)」といったケースです。
複合的な治療が必要な場合も
原因が複雑に絡み合っている場合、単一の治療ですべてを解決するのは困難です。まずはご自身のクマが「どのような原因でできているのか」を正しく分析することがスタートラインです。
その上で、
- 凹凸を治す治療(ヒアルロン酸や手術など)
- 色味や肌質を改善する治療(ベビーコラーゲンやECM製剤など)
これらを適切に組み合わせる必要があるケースも多いです。
まとめ
美容医療において、ネット上の情報だけで「自分にはこの治療が合っている」と判断するのは難しいものです。 特に目の下のクマ治療は、自己判断よりも、専門医による「原因の分析」が解決への近道です。
当院では、リスクを含めて丁寧に説明し、患者様一人ひとりの状態に合わせた最適なプランをご提案させていただきます。不安なことや疑問点があれば、いつでもご相談ください。










