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たれ目院長ブログ 〜ボトックスをうってくれ、はいはいわかりました、とはならないのが治療です〜
このブログで何度も言っていますが、医療は医学であって普通のサービス業とは異なります。普通の商売は、お客様が欲しいと言ったものを購入していただき、店員はプロとしてアドバイスはしますが基本的にはお客様の意思に従います。八百屋さんでスイカをくれって言った時にあなたにはきゅうりの方が必要だと言われることはないでしょうし、ブティックに言って財布を買いたいと言った時に指輪を勧められることはありません。
美容クリニックは、広告をバンバン出して価格競争をして、一見普通のビジネスのように見えますが提供しているのは歴とした医療であり、医療は「医学」、つまり「商売」ではありません。患者様がボトックスをうってくれと言ったからうつのではなく、患者様の悩み、希望に対して適正な治療がボトックスだからうつのです。言われたからうつのではモノを売る商売と同じで、それは医療ではありません。
クリニックが提供しているのは言うまでもなく「治療」です。治療とは症状を改善するために処置を施すことであって、言われたことをするのではありません。患者様の悩みを聞き、どうしたいか、どうなりたいかを時間をかけて丁寧に紐解いていくと見えてきますので、そこに必要な処置を組み合わせて初めて治療が完成します。
例えば患者様が目尻のシワが気になる、嫌だからボトックスを注射してくれ、と来たとします。もちろん目尻のシワに対して最も有効なのはボトックス注射ですが、そこから一歩踏み込んでもっと根本的な問題に注目していきます。それは患者様がどうしたいのか、どうなりたいのか。
目尻のシワが無くなるとどういう印象になると思うか。それが実は目指したい状態です。一般的には目尻のシワが無くなると顔は若くなります。つまり目尻のシワを無くしたいと考えている人は顔を若くしたいと考えているわけです。自分では若く見られたいわけではない、と仰っていても潜在的にはそう思っているのから目尻のシワが気になるのです。(全てではないですよ)
シワというのはただ無くせば良いわけではありません。意外かもしれませんが。シワは年齢とともに深くなりますが、目尻のシワは笑ジワの一部であるし眉間や目周りのシワは表情を作るシワなので全く筋肉が動かないと返って違和感のある表情となります。結論を言ってしまうとシワはあるのが自然であって、特に今の顔の印象を変えたくない場合にはシワは消すべきではないのです。50代ともなるとシワはだいぶ深くなりますが、50代はシワが深くて当たり前なのです。
ただし、あるがままの自然の状態が良いとは限らないのが美容医療です。年取るとあって当たり前のシワですがそれによって老けて見えることが自分にとって悩みとなる、心のつっかえとなる場合には、シワを薄くすることでそれがなくなります。大事なのはシワが無くなるから良いのではなく、シワが無くなることによって顔の印象が改善するのが良いということ。
治療をすることでどうなりたいか、どんな印象になりたいかというのは皆様必ずあります。特にないという方も無意識のうちに持っています。逆に言えばどうなりたいかは全くない、今の印象を全く変えたくない場合は治療をする必要はないというか、すべきではありません。治療をすることによって印象は必ず変わるからです。もちろん普通は良い方向へ変えるのですが。
そして、自分のなりたいと実は考えている印象と、自分で希望する治療とが一致していない場合があり、そこにこそドクターの正しい情報提供、治療の提案が必要となってくるのです。
例えばですが、目尻の皺が気になるからボトックスをしたい、と来られた方の話をよく聞いてみると、実は面長な顔が嫌で優しい表情となりたい、という思いがあった場合、その方に本当に必要な治療は眉間とアゴのシワに対するボトックスやヒアルロン酸によるリフトアップ、輪郭治療であったりします。患者様自身は何が原因で自分の顔が怖く、老けて見えるのかがわからなくて、よく目につく目尻のシワが無くなればいい、若く優しい表情となれるはずだと思ってしまうのです。
自分の希望する治療と希望する印象が一致している場合は問題ないですが、それがずれている場合には、ドクターは丁寧に患者様の深層心理を読み取り、それに対して本当に必要な治療を提案してあげるのが医療だと考えています。しかしこの作業は大変時間がかかるのです。時には1時間以上かけて話をしないと見えてこない場合もあります。数分話を聞いただけでは全くわからないことも多く、ある程度時間をかけることも治療の一部となります。
ボトックス注射一つに何を言ってるんだ、そんなに時間かけてたら回らないよ、と色々なクリニック、ドクターから言われそう、というか言われることが多いですが、ラベールではそこに時間をかけます。それこそが本当の医療、治療と考えているからです。ラベールに所属しているドクター全員が同じ考えです。
ボトックス注射して、と言われてそのままやるのでは単なる物売りの商売と同じです。ラベールではそれはしません。必ず患者様の話を聞き、顔全体の印象を見た上でなりたい自分へと近づけるプランを提案します。顔全体のバランスを徹底的に整えながら。
もしそんな話はいらない、時間もかけたくないからとりあえずボトックスをうってくれ、患者が希望してるんだからごちゃごちゃ言わずにうって、という方はラベールを受診することをお勧めしません。時間もかかって患者様にとってもストレスでしょうし、どんなに言われてもただボトックスをうつという「商売」はラベールはしません。当院が行うのは常に「医療行為」であって、提供するのは常に「治療」であるからです。
問い合わせメール:labellemiraclinic.jp@gmail.com
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