たれ目院長ブログ 〜ヒアルロニダーゼは良い薬ですがアレルギーだけ注意〜

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最近はヒアルロン酸やボトックスに関して情報を集めたり海外の資料や動画を見てばかりですが、ちょっと休憩という時は趣味の車を色々見て過ごしています。車は道具でありながら楽しむ趣味でもあり、それでいて価値を持ち時として投機の対象となるという、様々な側面を持つ面白いモノだと思っています。好きなメーカーや車種はありますが、それだけにとらわれず工業製品としての車が好きで、コストパフォーマンスに優れたモデルを見ると感動しますしスーパーカー(もはや死語?)にはやっぱり興奮します。色々な車を運転したいので、同じく趣味の旅行と組み合わせて、旅行してレンタカーでドライブということをよくしていました。最近は忙しくて時間がとれないのでgooやカーセンサーを見て妄想することでハッピーな時間としています。

ヒアルロン酸については注入専門クリニックとして、また注入治療のトップランナーを目指して日々研究しています。上の写真もその研究の一環で、ヒアルロン酸が体液とどのように混ざり合うか、注入する前に弾力を調節できないか、などといったことを実験していました。その結果として、首の横ジワに対して現時点で最適と思われる注入法を見出すことができました。現時点で最適と書いたのは、今後登場する最新のヒアルロン酸製剤を使用することでより良い治療となることが考えられるからです。

実験ではヒアルロニダーゼとの混ざり方、溶解の仕方も調べます。ヒアルロニダーゼは注入後のヒアルロン酸を分解し、治療前に戻すことができるという大変有効でかつ注入治療を安全なものにする良い薬ですが、使用方法に気をつけないといけません。一つはその溶解量。注入したヒアルロン酸を溶かしたい理由は様々ですが、やはり多いのは修正したいという状況。当院には、ヒアルロニダーゼにもこだわりをもっているためか、他院で注入したヒアルロン酸の仕上がりに納得できない患者様がよく来られます。その場合、完全に溶解してしまうこともありますが、バランスが悪いだけの場合はせっかく入れたヒアルロン酸を全部溶かしてしまうのももったいないのでヒアルロニダーゼで微調整を試みます。

ヒアルロン酸注入は注入量による微調整が可能ですが、ヒアルロニダーゼはどこのヒアルロン酸がどれくらい溶けるのかを判断することが非常に難しく、一般的にはヒアルロニダーゼで微調整なんてことは行われておりません。私としてはそこをなんとかしてあげたい、また注入専門とうたうからにはできなければ、との思いから、各ヒアルロン酸とヒアルロニダーゼでどれくらい溶解するのかを実験して把握しています。

ヒアルロニダーゼ実験

ただし実験はあくまで実験であり、体内で起こる反応とは異なるため、実際に溶解治療する時はその誤差も計算に入れて行なっていきます。今のところ厚生労働省承認のジュビダームシリーズと、人、牛由来のヒアルロニダーゼとの組み合わせでどれくらいの量がどの程度の時間で溶解するのかがわかっているので、それをベースにヒアルロニダーゼ治療を行います。ジュビダームシリーズ以外のヒアルロン酸だと若干の違いがあると思われます。ちなみに人由来のヒアルロニダーゼはアレルギーが最も少ないと言われますが高価です。牛由来のものは羊由来よりもアレルギーは少ない傾向ですが、どうも製造過程における不純物の多さがアレルギーにつながるとも言われており、牛由来の中でも高精度のものを採用しております。そのヒアルロニダーゼでは今のところ目立ったアレルギーは起きていません。

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そしてもう一つの注意点がそのアレルギーです。とあるデータではヒアルロニダーゼによる何らかのアレルギーは全体の6%に発生するとありました。6%というのは無視できるほど小さい数字ではありませんが、これにはちょっとした赤みや痒みといった軽い症状まで含んだ数字ですので、重症のアレルギーというのは滅多にありません。ただし、皆さんが普段飲んでいる風邪薬や鎮痛薬よりも確率が高いのも事実です。

重症のアレルギーは時に命に関わることもあるものですが、いつどこで発生するのか予測ができません。よく言われる怖いアレルギーとして蜂に刺されたアナフィラキシーがありますが、これとて全ての人に起こるわけではなく、蜂に刺されてもたいていの人は大丈夫です。一部の人に起こるもので、1回目に刺されてできた抗体によるから2回目で発生すると言われますが1回目で発生する人もいます。皆さんが当たり前のように飲んでいる風邪薬でも、世界的にみればまれに発生することはありますし、普段は大丈夫なのにある段階から発生するものもあります。私の後輩の兄弟で、いつも行っている美容室でいつものようにカラーリングをしていたら途中から呼吸が苦しくなってきて救急車で病院に運ばれたというエピソードがあります。

もし重症のアレルギーが発生してしまうとどうなるか、これは下のリンクにある記事を参考にするとよくわかります。

劇症型アレルギー

いつもお願いしていることですが、ヒアルロン酸の修正や溶解治療希望で受信される場合は、できるだけ使用したヒアルロン酸製剤の種類、注入量、注入した部位を聞いてきてもらえるとより正確な治療が可能になります。自分の納得しない形にされたドクターには聞きにくいと思いますが、自分が受けた治療内容というのは大切な情報ですから、それをちゃんと教えてくれないクリニックはちょっと見直した方がいいかもしれません。

問い合わせメール:labellemiraclinic.jp@gmail.com

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