日頃行っている注射によるアンチエイジング治療、手術に比べると格段に痛みも傷も少ないですが、その少ない痛みもなんとか減らせないか、ゼロにできないかと日々考えています。そのために局所麻酔を効果的に使用し、針も特注の極細針をしようするなど工夫をしていますが、その工夫の一つである「カニューレ」と呼ばれる針を紹介します。
ご覧のように針の先端が丸くなっており、薬の出てくる孔が横に空いています。この写真ではわかりにくいですね。メーカーであるSTマイクロカニューレから写真をちょっとお借りして、
このようになっています。先端が尖っておらず、横の孔がわかりやすいですね。しかもこのSTマイクロカニューレは、普通は横の孔が1つのところ、4つも孔があり、しかもそれぞれが楕円形なのが特徴です。そのため、針の周囲に均一に、しかもスムーズにヒアルロン酸や薬液が出てきます。ヒアルロン酸注入においてこの特徴は、仕上がりを左右する非常に重要な要素です。ちょっと実験してみましょう。
まずは針が丸いということを。ティッシュペーパーにカニューレを突き刺してみても簡単には刺さりません。鋭い針で同じことをすると針はあっけなく突き刺さります。皮膚の下にヒアルロン酸を注入する際、このカニューレを使用すると皮下組織を裂きながら進むのではなく、かき分けて進むため痛みが格段に少なくなり、皮下出血のリスクも下がります。
次にヒアルロン酸を実際に押し出してみると、鋭針の方は先端の孔から直線的に出てきます。一方、カニューレは針の周囲に広がるように出てきます。顔に注入する場合、この特徴を利用することで皮膚の表面を滑らかに、均一に、しかも痛みがほとんどなく仕上げることができます。鋭針を使っても技術があれば同じような仕上がりにすることは可能ですが、その痛みを減らすことはできません。
ヒアルロン酸を使ってアンチエイジング治療を行う場合、顔の部位、リフトアップするのかボリュームを出すのかの目的別にヒアルロン酸を細かく使い分けます。その時にこのカニューレと鋭針も、部位や目的によって使い分けることでより痛みがなく自然な仕上がりとなります。カニューレは鋭針よりも広い範囲に注入できるので、傷を減らせるというメリットもあります。
注入専門クリニックとして、注射のみでどこまでアンチエイジングが可能なのか、しかもより少ない傷、少ない痛み、ダウンタイムもほぼ無いように治療するには、と日々研究しながら診療しています。より質の高い治療になるのであれば、最新のデバイスや製剤は積極的に取り入れていきます。もちろん安全性を確認した上ですが。
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ラベールミラクリニック
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