ヒアルロン酸、足し算の技術

こんにちは、松元です。

今日はみなさんに質問です!

20代から中高年になるまでに、顔のボリュームはどれくらい失われるでしょうか?

・・・って言ってもわからないですよね。想像もつかないと思います。
今日はそんなお話です。

加齢による骨、脂肪、皮膚の変化

老化に伴い、顔の構造は全体的に少しずつ変化していきます。

例えば、顔の土台となる骨の量が減ることは、解剖学的な研究でも明らかになっています。
土台となる骨が減ることで、皮膚や脂肪が支えを失い、輪郭を歪ませてたるみを生むことになります。

骨量の減少

顔面骨は加齢に伴い徐々に減少します。
ある研究では、中高年になるまでに約10-20%程度の骨量が減少する可能性が示唆されています。
諸説ありますが、成人女性の顔面の体積は1000〜1300cc(骨、軟部組織含めて)なので
大雑把に考えて10%といったら、100cc近くという量がなくなっているという可能性があります。
100ccって・・・普段入れているヒアルロン酸が可愛く思えるくらいの量ですね。
特に、目元(眼窩)、鼻周り、顎などで骨の減少が顕著と言われています。

脂肪の変化

脂肪は痩せて減少したり、下に移動したりします。
この変化により、ほうれい線、マリオネットラインという線が出現し、
頬がこけたりするようになります。
一部の研究では、顔の脂肪量は10-20%程度減少すると考えられています。

皮膚の変化

真皮層(皮膚の中の層)も薄くなり、弾力を失っていきます。
研究によれば、真皮層は年齢とともに6%程度薄くなることがあるそうです。
この薄さが小皺やたるみ毛穴の原因になります。

ボリュームロスに立ち向かう

この多量のボリュームロスに対して行う治療がヒアルロン酸になります。

骨の減少にはヒアルロン酸

骨が減った部分にヒアルロン酸を注入することで、ボリュームを補い、顔のバランスを整えます。
ヒアルロン酸を注入するということは“足す“という行為ですが
−100ccだったものに+5ccしても−95ccです。
若い頃からしたらまだまだマイナスの要素が大きいですから
必ずしも顔が大きくなるかというとそういうわけでもありません。

脂肪の減少や移動にはヒアルロン酸

痩せた部分にボリュームを与える治療が効果的です。
ふっくらするとお顔は可愛らしくなる方向に向かいますが
全体のバランスを無視すると顔の印象は不自然になります。
減った脂肪に足すという行為は理にはかなっているのですが、
バランスを見ながら治療をしていくことが重要です。

-100ccを+20ccで整える技術

こうして具体的な数字で見てみると、老化によるボリュームロスの大きさに驚きますね。

骨、脂肪、皮膚がそれぞれ減少し、顔の構造が変わる。
それに対して、限られた量のヒアルロン酸でバランスよく若々しさを取り戻す。

これは単に「足す」治療ではなく、限られた量で最大限の効果を引き出す技術 です。


改めて考えると、-100ccの変化に+20ccで対応するって、すごいことだと思いませんか?
それを可能にしているのが、MD Codes™︎の理論であり、技術の蓄積です。

骨や脂肪の変化を理解した上での適切なアプローチ が、自然で美しい仕上がりを作る鍵になります。

私たちは患者さんの要望を聞き、顔の状態を観察して
どこにどう打てば最大限の効果を引き出すことができるだろう?と考えています。

単純に減ったから足すのではありません。
ヒアルロン酸には足し算の技術があるのです。

それではまた。

 

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