先日、院内で少し変わったセミナーを開催しました。
多くの勉強会や学会では、臨床に関する内容が中心ですが、今回のテーマはあえて「自分たちの経験を共有すること」。
「注入治療に興味はあるけれど、何から学べばいいのかわからない」
「どうやってステップアップしていけばいいの?」
そんな悩みを持つドクターに向けて、ラベールの4人のドクターが、それぞれの今までの歩みや考え方をお話しました。
違うバックグラウンドを持つ私たちだからこそ、いろんな角度からヒントを届けられるのではないか。そんな思いで企画した会です。
その中で、私が話した一部をシェア。
「運」についての私の考え
運には2つの種類があると考えています。
- 選べないものとしての運
生まれた国や環境、親など、自分の力では選べないもの。 - 当たるかわからないけど巡ってくる運
いわゆる「チャンス」。宝くじのようなものです。
私はありがたいことに、どちらの運にも恵まれてきました。
でもここで「結局は運なんだ」と思ってしまうのは、少しもったいないのではないかと思うんです。
たとえば宝くじ。
確かに当たるかどうかは運です。
でも、そもそも宝くじを買っていなければ、当たることは絶対にありませんよね。
「仕事のチャンスがない」と言う人の多くは、実は宝くじ売り場にすら並んでいない状態なのではないでしょうか。
私はとにかく仕事の宝くじを“買いまくっていた”と思います。
そして、いざ当たり番号が発表されたときに、すぐに動けるように準備していました。
つまり、運を待つだけでなく、運をつかみに行く行動と準備が大切だということです。
医療の世界でも同じです。
「やってみたい」「学びたい」と思っていても、実際に一歩踏み出さなければ、いつまでたっても運は巡ってきません。
・学会やセミナーに参加してみる、参加できるように積極的に動く
・自分から人に声をかけてみる
・今の環境でできる工夫をしてみる
・掴みたい運には何が必要かを考える
などなど。
小さなことでも積み重ねていくと、不思議と「運」が回ってくるタイミングが増えていきます。
今回の院内セミナーでは、臨床のテクニックではなく、それぞれが歩んできた道のりや考え方をシェアしました。
私が伝えたかったのは、
「運を待つのではなく、自分で宝くじを買い、準備をしておくことの大切さ」。
これは臨床テクニックを伸ばすためにも必要なことだとも思っています。
これから注入治療を学びたいドクターにとっても、日常の選択に迷う誰かにとっても、少しでも背中を押すヒントになれば嬉しいです。