6月に入りました。というかもう後半ですね。
5月後半は勉強させていただく機会がたくさんありました。
アラガンのトレーナーとして勉強しに行かせてもらったシンガポール、解剖実習のために行かせてもらったグアム、学会参加のために東京、と、こんな勉強する機会を与えてもらえて感謝しかないです。
(そして2人の子供がいる私がこんなにあちこち勉強しに出れるのも、それを理解し協力してくれる家族のおかげです。)
6月に入り、また成長する機会をいただいていました。
それはラベールでの院内セミナーの講師をするということ、そして内容は「カウンセリング」という言語化するのがすごく難しいテーマについての機会を与えてもらいました。
「カウンセリングとは何か。」「カウンセリングのゴールとは。」
ひたすらこの1、2ヶ月考えていました。
もちろんドクターによってその答えは違うと思います。
私なりに、カウンセリングをテクニックと同じくらい、いやそれ以上に大切にし日々の治療の土台となるカウンセリングを行っているラベールで学んで行き着いた考えをまとめ、シェアしました。
保険診療では診察と呼ばれるのに、なぜ美容診療ではカウンセリングと呼ばれるのか。
保険医療と美容医療での違いは色々あります。
保険医療での治療後のゴールが完治、寛解、と明確に対し、美容医療では患者さんによってゴールが違います。
他にも、保険診療は完治が目標であるので、予算があるからと途中で止めることはありません。病気で手術をするとき、予算があるのでと途中までしかやらないなんてことは例外を除いてないですよね?美容は病気ではないのでゴールまでする必要はありません。予算も考えなければいけません。その時にその途中でやめた時のお顔をイメージするのもかなり難しいです。
美容医療は保険医療とは異なる相談が必要になってきます。カウンセリングはそのようなことの相談場でもあります。
美容医療と保険医療に違いがあるとはいえど、医療であることは変わりはありません。なので、医療の本質を外してはいけません。
医療の本質とは『診断あっての治療』です。
例えば、「私不整脈で、ネットで調べたら電気ショックで治るって書いてあったんでそれやってください」っていう患者さんに「わかりました、電気ショックしましょう」って医者がやる。これ誰が聞いても、それはないでしょうって思いますよね。医者として聞くと、普通に会話ができてる患者さんが除細動(電気ショック)がいるような不整脈である可能性はほぼないと思うだろうし、患者さんが聞くと、「え?電気ショックってあのバンと電流通るやつそんな簡単に医者がやるとか怖い」と思うと思います。
美容医療において
「私の顔、ネットで見ると、この治療すると綺麗になるみたいなので、この治療お願いします」と言われ、すぐにハイハイとやっているのと同じなんです。
わかりやすいように極端な例にしましたが保険医療での例で考えるといかにタブーなことかわかるのではないかと思います。
問診をし、診察をし、診断をした上で治療の提案をする、これをきちんと行うのが医者だと思います。
カウンセリングのゴールは患者さんと我々医師の、イメージや理解の共有です。我々はプロです。プロとして患者さんが何を求めているかを見極め、そしてその患者さんにあった情報提供を行う必要があります。言葉では簡単そうに見えますが、すごく大変な作業です。ラベールでは平均すると1時間カウンセリングをしています。そしてそのため技術を磨いたりや勉強を常にしています。
循環器内科として働いていた時とはまた違った苦労をしています。(循環器は循環器ですごく大変でした。)
こんなにもカウンセリングって大変だったのか、こんなにもカウンセリングのために努力が必要だったのか。
まだまだこの努力は必要だと思っています。
1日あった勉強会の1/3も時間を使ってカウンセリングについての話をしましたが、それでもほんの一部しかお話しできませんでした。
しかし、芯の大事な部分については心に響いていただけたのではないかと思っています。
約50名のドクターの参加。
そんな多くのドクターの前で話すのはすごくプレッシャーも緊張もありましたが、私にとってものすごく成長する機会でした。
さて、次の成長の機会が7月、8月、9月、10月と毎月あり、ストレスかかってきています。とりあえず、1つずつ頑張っていきます。
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