一般的に、ほうれい線が気になりだすのは他の老化サインより早い傾向があります。
元々の骨格によっては20代の方でも悩んでいらっしゃいます。
40歳となれば、おそらくほうれい線が全く気にならない方はいらっしゃらないのではないかと思います。
それほど多くの方が悩んでいるほうれい線
ヒアルロン酸注入のきっかけや理由も当然ほうれい線が多くなります。
私も初めてヒアルロン酸注入を受けたのはほうれい線でした。
まだジュビダームのバイクロスシリーズもMD codesもない時代です。
ほうれい線の根元にほんの少し注入してもらい良くなって嬉しかったのを覚えています。
しばらくして私も注入治療を始め、同様の溝を埋める治療を行っていました。
MD codesが現れるまでは。
MD codesは老化の原因にアプローチした治療メソッドです。
老化の原因はボリュームロスです。
特に骨のボリュームロス、骨萎縮が表面的に現れる老化現象の大きな原因となっています。
MD codesはボリュームロスを効率的に安全に改善するためのマニュアルであり、
これに従って注入すれば、
誰でもバランス良く若返ることができます。
効率的に効果的に若返るための基本的な治療の順番は、
1.まず頬をリフトアップする土台治療
2.その次にこめかみやフェイスライン、あごの輪郭治療
3.最後にほうれい線、マリオネットラインや唇、目の周りのパーツ治療
となっています。
家になぞらえるととてもわかりやすいです。
まず基礎工事をして次に外壁や屋根を作り最後に内装を整える
家を建てるのにいきなり内装からやることはないでしょうというわけです。
まず土台、次に外側、最後に内側
注入治療も全く同じです。
この考え方からすると、
従来の溝を埋めるほうれい線の治療はいきなり内装から工事するようなものです。
ではほうれい線は治療してはいけないのか。
そんなことはありません。
ほうれい線の原因にアプローチし治療の順番に従って治療します。
ほうれい線の原因は
①骨萎縮により梨状口(頭蓋骨の鼻の部分の穴)が拡大する
というほうれい線の部分の原因と
②頬骨の萎縮と頬部の脂肪の減少・下垂による頬のたるみ、
③口周りの痩せ
というほうれい線の周りの原因があります。
骨が痩せることでほうれい線の窪みができますが、それだけでなく頬のたるみが押し寄せてきたり口周りは反対に年齢とともに痩せることもほうれい線の原因になっているのです。
この3つのうちまず治療するのは②です。
治療の順番は、頬をリフトアップする土台治療からです。
頬のポイントはいくつかありますが中でも最重要ポイントはCk1と呼ばれる頬骨のポイント、2番目はCk3という目の下のゴルゴラインがあるエリア、3番目はCk4という頬の側面、耳の前のエリアです。
これらのポイントを使って頬骨や頬の脂肪のボリュームロスを治療すると、頬は斜め上、上側、外側と3方向にテンションがかかりほうれい線に乗っかっていたたるみが引き上がります。
まず押し寄せる頬のたるみを引き上げてその次に
①ほうれい線そのものを治療し、
③口周りの痩せも治療します。
ほうれい線の治療は頬の土台治療から、これが原則です。
たるみが乗っかっている状態でほうれい線に注入しても、ほうれい線も全体の印象も良くなりません。
ヒアルロン酸の量が多すぎれば「良くならない」を超えて「明確な違和感」になります。
頬の土台治療でまず外方向にテンションをかけ、それからほうれい線に注入すると、たるみが改善しリフトアップするので若返った印象になります。ほうれい線も良くなります。
昔の私がほうれい線だけの治療で良くなったと感じたのは、
まだたるみが少なく、
ヒアルロン酸の量が多過ぎず、
そしてMD codesを知らなかったからです。
もしMD codesがその頃からあって土台治療もしていたら、
ほうれい線だけでなく全体の印象を変える効果に感動しただろうと思います。