アンチエイジングのためのヒアルロン酸注入治療のコンセプトは
老化で失ったボリュームを戻す事です。
中でも骨のボリュームロスが老化の原因として大きいため、
骨のボリュームを戻す事こそがアンチエイジング、若返りです。
老化で脂肪も減少していますが、改善すべきはまず骨格の痩せです。
これは古い家をリフォームするときの考え方に似ています。
外壁を塗り直したりクロスを張り替えたりすることよりも
まず耐震補強が大事なのは家を長く保つために欠くことができないから。
それと同じように、骨を補強することは顔の若々しさのための土台です。
私は注入治療を始めてから10年以上になりますが、最近ますますそれを実感するようになりました。
ほうれい線、ゴルゴライン、頬のコケなど凹みや溝を改善したい時、皮下にももちろん注入したいですが、骨膜上のポイントは効果と効率性から欠かせません。
中でも最も信頼しているポイントはCk1という頬骨弓のポイントです。
ここは頬をリフトアップするアンカーポイントであり、アンチエイジングのための注入でほぼ必ず使うポイントです。
注入すると頬は上後方にテンションが掛かり、ほうれい線やゴルゴラインを改善します。
それだけでなく目の開きが良くなり優しい表情にする効果もあります。
頬がたるむと下眼瞼の皮膚が下に引っ張られ軽くあっかんべーをしているような状態になります。それが頬がリフトアップし元の位置に戻ると下眼瞼の下縁が上に戻り、つまりあっかんべーが治り目元が軽く優しくなります。
目の開きが良くなるポイントといえば、T1というこめかみのポイントが有名です。
普段はCk1とT1を合わせて使う事が多いのでCk1が目の開きに効く事に気づきにくいのですが、Ck1だけ注入したところで観察してみると効果がわかります。
先日たまたま頬のポイントだけ注入する研修がありましたが、見事に目の開きが改善し優しい目元になっていました。
またCk1は顔の縦横比をコントロールすることもできるポイントです。
年を取ってくると顔が長くなってきたと感じる人は多いですが、それは頭蓋骨の萎縮で横幅が小さくなることとたるみにより頬の重心が下がるためです。
顔の縦横比の黄金比は1:1.6です。
黄金比を目安に顔の横幅を若い頃に戻していくとリフトアップしながら頬の重心が上がりフェイスラインもスッキリし輪郭が卵型に近づいていきます。
Ck1の基本の注入方法は頬骨弓の縫合線とその前後1cmの3点に0.1ccずつ垂直に骨膜上に注入します。0.3ccは40歳以上の人に最低限必要なCk1への注入量でこれをアクティブナンバーといいます。
ですがやり方はこれだけではありません。
Ck1には応用的な方法があります。わずか3平方センチほどのCk1のエリアのどこに注入したら効果的に皮膚をリフトアップしほうれい線やゴルゴラインを改善するのか見極め、隅から隅まで色んな方向から注入します。
頬骨弓の後方は細く捻れて骨を捉えるのが難しくなりますがそこも使います。
頬のコケを改善するために頬骨弓を尾側に伸ばすように下側から斜めに骨膜上に注入したり、逆に頬骨を頭側に伸ばすように注入して目元からこめかみのリフトアップを図ったりします。
CK1応用バージョンは基本の方法より骨を捉えにくく難しいですが、効率的に頬をリフトアップし凹凸を減らしほうれい線やゴルゴライン、頬のこけを改善します。
基本の方法は初めはマストですが黄金比のバランスを超えて注入し続ければ顔の横幅を大きくしてしまいます。
その意味で応用的にCk1が使えるとCk1のパワーを最大化させる事ができます。
まとめるとCk1は
頬のリフトアップ、ほうれい線、ゴルゴラインに有効で
目の開きを良くして目元の表情を優しくする
顔の縦横比をコントロールし輪郭を卵型に近づける
応用バージョンを使いこなすとその効果が最大化する
アンチエイジングのための注入の最重要ポイントです。
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