ヒアルロン酸注入治療で使うカニューレのちょっとマニアックなお話

ヒアルロン酸注入治療で使うカニューレというもののお話。

カニューレってなんぞや?
先が丸い特殊な針、安全に使える針、あとは痛くない針と説明する先生が多いかな?🤔
患者さんの理解としてはそれで十分かなとも思う。

鋭針と言われる普通の針と比べてカニューレは仕入れ値が高く、別でカニューレ代をとるクリニックも多いです。
なので「カニューレ使わなきゃダメですか?」と疑問を持つ人もいるかもしれません。

なのでカニューレについて説明。でもちょっとマニアックです。

まず、
カニューレは顔のほとんどの部分で使おうと思ったら使えます。
特に使う場所は額や頬。
広い範囲にある程度の量がいる場合、針だといっぱい刺さなきゃいけないので、痛いし、内出血のリスクもその分増える。また、カニューレは簡単には血管を貫かないので、組織内で動かすことができ、その結果滑らかに面で入れることができます。
なので、広い範囲にある程度滑らかに注入したい場合にはカニューレの方が向いています。

次に、
カニューレは先が丸いので、鋭針と違い血管を簡単には貫きません。なので、注入治療の避けたい合併症である塞栓の可能性を低くできると、カニューレを好んで使う先生たちも多いと思います。

その通りです。

ただ、雑な操作をしていると血管を破って血管内にスポッとカニューレが入り込んでしまう場合があります。一度カニューレが血管内に入ると、先が丸いが故に貫いて出ることができず、ヒアルロン酸を綺麗に血管内に注入してしまい重篤な合併症になる可能性もあります。カニューレを使っていることに過信してはいけません。あくまで丁寧な操作が必要です。学会で、注入治療で有名な先生も「木綿豆腐に刺す時の抵抗以下の強さでしかカニューレを操作してはいけない」とおっしゃっていました。

血管塞栓が1番避けたい合併症なので、アスピレーションといって、血管内に入っていないか確かめる操作をします。詳しくいうと、シリンジを引き、陰圧をかけ、血液が逆流してこないかを見ます。
ただ、ヒアルロン酸の種類、シリンジ内に入っているヒアルロン酸の量、カニューレの穴の数、長さ、太さなどによって確認できない場合もあります。
それを確かめるために、色んなパターンで実験したりもします。

ここまでしているドクターは多くはないかもしれませんが😅

まだまだカニューレについて書くことできますが、どんどんマニアックになっていきそうなので今回はこのへんでw

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